これからの仮想基盤の主役は HCI オンプレ、クラウド両面での採用が真のハイブリッドクラウドを実現する!!

2017年10月19日

これからの仮想基盤の主役は HCI オンプレ、クラウド両面での採用が真のハイブリッドクラウドを実現する!!

はじめまして。ヴイエムウェアの望月と申します。
いま、市場では次世代仮想基盤として、HCI(ハイパーコンバージドインフラ)に大きな注目が集まっています。ハイパーコンバージドインフラとこれまでの基盤の一番の違いは、サーバだけではなく、ストレージ "も" 仮想化された基盤であることです。
VMwareはサーバ仮想化の VMWare vSphere® に、ストレージ仮想化機能 VMware vSAN™ を組み込んだ形で提供し、HCI市場に参入しています。
本ブログでは、お客様がお持ちのストレージ課題の背景、そしてサーバ仮想化のリーダーであるVMwareのテクノロジを搭載した HCI ならではの特長を自身の経験も踏まえながらご紹介し、さらに今後のハイブリッドクラウド環境を見据えたVMwareの取り組みとの関連性についても解説いたします。皆様の次世代基盤、さらにはハイブリッドクラウドを見据えた将来の姿をご検討する上でのヒントになれば幸いです。

望月 一平
ヴイエムウェア株式会社 ソリューションビジネス本部
HyperConvergedInfrastructure シニア プロダクト スペシャリスト
日本ヒューレット・パッカードのプリセールスSE部門でストレージ技術者として各業界の災害対策、コンソリデーション、ITインフラ最適化などの大規模案件向けソリューション提案に従事。その後ブロケード コミュニケーションズ システムズでデータセンタネットワークビジネスにファイバーチャネル、イーサネットそれぞれに対して技術、ビジネスの両面からアプローチ。その後、2015年にストレージ仮想化担当としてVMwareに入社。現在は、ハイパーコンバージドインフラ担当として、HCI Powered by vSAN の市場展開をリードする役割を担っている。

データ容量の爆発的な増加とHCI市場への洞察

データ容量の爆発的な増加はすでに皆様も様々な場面でご体感されているのではないでしょうか。多様化するビジネスの中で日々生成されるデータの「増加をどう予測するか?」「予測できない事態にどう対処するか?」「コストをどうコントロールするのか?」は、いま多くのお客様にとって、一番の課題となっています。

これらを課題と感じている方が多くいらっしゃる背景を少し掘り下げて推察みると、これまでのストレージの増加予測や購入の仕方が今後は通用しないと感じられていることがあるのではないでしょうか。
これまでのありがちな購入方法に、数年後を見越した容量を「一括購入」することで、「大きなディスカウント」をとり、利用期間内の「増設の必要性をなくす」ことで、投資と工数を最適化する方法があります。(思い返すと、私自身もストレージベンダーだった頃はこんな売り方をしていました。)
ビジネスがこれまで以上に多様化し、求められるスピード感が増すことが容易に想像できる現状では、これまでの購入方法の前提になる、「x年後を見据えた一括購入」のような方法が現実的にできない時代がすぐ目の前に来ていることを多くのお客様が感じ出しているのかもしれませんね。
そのような背景の中、データを保存する場所の多様化が始まりだしています。
ハイパーコンバージドインフラ (HCI) はその選択肢の1つであり、従来型、クラウドストレージに存在する各課題のギャップを埋める位置付けとして、期待が高まっています。

  • 従来型ストレージ:これまでの実績はあるが、複雑性が高く、容量の増加に柔軟に対応できない
  • クラウドストレージ:設置の必要がなく、手軽だが、自社でのコントロール性、柔軟性がない
  • ハイパーコンバージドインフラ:シンプルな構造、柔軟な拡張性でセキュアな自社内利用を実現する

さらに、今後のIT環境において、重要なテーマとなる「ハイブリッドクラウド」の実現を見据えて、HCIでのオンプレミス環境最適化を、その最初のステップとして捉えているお客様も多くいらっしゃいます。

HCI 市場に対するVMware の取り組みと展望

サーバ仮想化市場をリードするVMwareは、HCI市場に対して、ストレージ仮想化機能、VMware vSAN™ を、VMWare vSphere○R のカーネル機能の1つとして実装し、市場に提供しています。HCIのキーコンポーネントであるストレージ仮想化機能をハイパーバイザーであるvSphereのカーネル機能として組み込む実装は、当たり前ですが、vSphereを開発しているVMware以外には出来ない特徴的なアプローチです。

ストレージ仮想化機能が持つシンプルな構造は、HCIとしての「アーキテクチャのシンプルさ」「管理性の高さ」「適応性の高さ」につながります。例えば、「HCIをどんなツールで管理するのか?」を考えてみると、ストレージ "も" 仮想化した環境でも、vSphereで有効化した機能が1つ増えただけなので、これまでもお使いいただいているvCenterがそのままVMwareベースのHCIの管理ツールになります。新しいツールを覚えることなく、ストレージ仮想化を含むHCI環境の管理ができることは、特にvSphereでの運用経験が豊富なお客様から高いご評価をいただいています。
また、当然のことながら、HCIはSoftwareだけでなく、HW(x86 Server)と組み合わせて成り立つものです。ここについても、vSphereが市場に広がった時と同じく、各サーバメーカー様との強固なリレーションが、お客様の選択肢を限定化せず、サーバを選択いただけることにつながっています。
VMwareのHCIへの取り組みをまとめると、これまでのvSphereでの運用経験やノウハウを最大限ご活用いただき、さらに使い慣れたメーカーのHWを選択出来ることで、従来基盤からHCIへのスムーズな移行を重視しています。
「HCI Powered by vSAN」と総称される「vSANをストレージ仮想化機能として実装したHCI」は、各HWメーカー様、SIer様と協調した市場展開により、すでにグローバルで10,000社を超えるお客様にご導入をいただいています。
さらに、VMwareはHCI導入の先にある「ハイブリッドクラウド」にも目を向けています。その実現には、「オンプレ環境と全く同じ構成をサービスとして提供し、オンプレ環境とシームレスに連携するパブリッククラウド」が重要な要素となります。VMwareはパブリッククラウド事業社とのリレーション強化を着実に進めており、HCIのHWを選定するように、多くの選択肢から最適なパブリッククラウドが選定できるようになることも今後の展望として見据えているのではないでしょうか。

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なぜ今ハイパーコンバージドなのか- ハイパーコンバージドが解決する課題-

現在のストレージ市場における課題から、VMwareが提供するハイパーコンバージドインフラであるvSANがどのように課題を解決できるのか、vSANの概要と特徴についての説明資料です。
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