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未来を拓く先駆者 人材開発をとおし、血の通ったパートナーとして社員とともに歩みたい

コーポレート本部 菅原 由佳子

前職で社員が辞めていく姿を見て、なんとかしたいと立ち上がった

営業職や事業経験もありますが、基本、人事畑を歩んできました。

当時、社員1000人規模の成長企業に在籍しながら、会社が成長すればするほど退職する社員の数も増えていく光景を目の当たりにし、何とかしたいと思ったのが、この道を進むことになったきっかけです。その会社には人事機能がありませんでしたので、自分が人事部を立ち上げます!と手を挙げました。

最初はメンバーを社内で集い、次に社名を広め、応募者を募るところからのスタート。営業経験を活かしたフットワークで日本全国の大学を訪れ、教授の集まる場所などに入り込んでいきました。年間50名程度の新卒採用ができる基盤を整えながら、社内の育成・制度を整えることに着手。経営塾を開催したり、360度評価の人事制度や社内立候補制度を導入したり。抵抗感の強かった社員を全国行脚しながら説得し、人事の基盤ができたと思えた時点で、グローバル企業の人事リーダーとして転職しました。

そこはグループ規模の大きい会社で、日本本社だけでなく海外法人の評価制度や人事システムをワンシステムでつなぐプロジェクトをリードしました。規模が大きいと本社の伝えたいメッセージが各拠点まで伝わりにくいことを意識し、全社員が同じ志で顧客に向かえるような仕組みの整備に注力したのです。

その後は、経営者を輩出する会社で人事責任者としての勤務を経て、“人材の定着事業”で起業しました。社員数名の体力でも人脈があったので数年は芳しかったのですが、後のコロナ打撃を打ち返せるだけの自らの経営技量が至らず、事業整理せざるをえなかったです。そのタイミングで当社と出会いました。

社員の個性を尊重し、素質と能力を引き出していく

当社には、商流の中でIT技術をメインに取り扱う先見性や、最先端の技術を追い求める気概があると感じています。今でこそ当たり前になっていますが、1969年の設立当初はアンテナを張って唯一無二の商材を探し求める姿が、異端児のように映っていたかもしれませんね。商社ならでの歴史を持つ当社でお客様に直接サービスを提供する営業や技術者と併走し、ともに市場に向き合っていく。そんな役割でありたいと願っています。

当社には人事部の課長として着任早々、組織の名前を変えることを提案しました。現在の「人材開発課」という名称には、人をゼロから採用し、育成して、働きやすい環境を整えるというコンセプトが反映されています。ゼロから一緒に創り上げていくというメッセージを課のメンバーだけでなく、全社的にも浸透させたかったのです。

当社に入社したタイミングは、すごくよかったと思っています。商社で育ったので、商社に恩返ししたい気持ちがありました。会社として中期経営計画がある中で、お客様のビジネスモデル、未来を拓くという「ありたい姿」も掲げています。50年以上の歴史に思いを馳せながら、既に50名程度の社員と1 on 1 ミーティングを実施し、一人ひとりから色々な想いを聞きました。自分自身の変革が必要と頭では理解していても、従前のやり方をどのように変えていけばいいのかわからないと苦悩している社員がいます。今までの前提条件や歴史に共感し、尊重したうえでないと、ありたい姿という明確な目標に向かって全社一丸となって進むことは難しいと理解しました。移り変わりの早いIT業界において、社員の平均勤続年数が14年というのは異例なことです。一人ひとりの個性やお客様との交わりにおいて築き上げてきた歴史にきちんと向き合い、社員の素質や才能を引き出すことが人材開発課として取り組むべきミッションであると考えています。

当社に限ったことではありませんが、退職者の退職理由を分析してみると、「わかり合えない」という想いに行きつくことが多い気がします。日々の業務の中で、部下が上司に希望を見いだし、人が信頼し合えるような状態を共に作り出すこと。社員が心理的安全性をベースに互いに尊重し合いながら、お客様に対しより良い提案ができる環境を整えること。それが我々のミッションの基盤となります。

お客様にとって真のパートナーでありたい

以前所属していた会社で、社員が続々と辞めていくのを何とかしたいと思ったのが人事畑を歩むきっかけではありましたが、退職者を出さないことが必ずしもゴールではないと思っています。誰もが良い状態で当社を選択し続けることが重要だと考えています。一緒に働く仲間とのコミュニケーションが順調で会社が楽しく、お客様やベンダーなどのパートナーとの関係性も重要なため、当社で最善を尽くしたいという社員が多ければ多いほど、我々が描くありたい姿に近づけるのではないでしょうか。人事が普段、直接お客様とコンタクトをする機会はありませんが、自分達が組織として取り組んでいる制度作りや育成の場の提供が、お客様の利益や満足につながっていく。そんな状態を作り出すことが、当社でメンバーと一緒に目指す未来のあり方です。自己満足ではなく、お客様や事業パートナーが満足されているか。相手の少し先を考えられているか。そのような問いを胸に、事業部門の社員と歩む。

お客様にとって血の通った真のパートナーになりたい、それが当社で思い描く未来の姿です。

未来を拓く先駆者