エンジニアブログ 新しいネットワーク運用 Alkira(NaaS)とは

「構成管理の複雑化」「スキルを持った人材不足」の影響で、
ネットワーク運用の負荷が高まる今の時代には、新しい仕組みが必要です。
もし、「だれでも簡単に運用できるネットワークサービス」が存在したらどう思いますか。
今回は、これらを実現するAlkira(NaaS)を例に、新しいネットワーク運用とはどういうものか、説明いたします。

那須 祐太

Alkiraのプリセールスエンジニア。
ウェビナー登壇や構築作業にも従事する。

1. 新しいネットワーク運用とは

皆様は「新しいネットワーク運用」という言葉に、どういったイメージを持ちますか。
私が考える「新しいネットワーク運用」には、次の2つの要素が必要だと考えます。
①ネットワークの最新の状態が可視化されていること
 GUIを見れば、一目で現在のネットワーク構成や接続状況を確認でき、図や絵など、誰が見ても理解しやすいシンプルなデザインである。
②接続したい時に、簡単かつ迅速に接続できること
 拠点やクラウド接続を、ネットワークやクラウドのスキル習得無しに、誰でも簡単かつ迅速に接続できる。

2. ネットワーク運用で抱える課題

何故、「新しいネットワーク運用」が生まれたのでしょうか。
その理由は、現状のネットワーク運用に大きく2つの課題があるからです。
①構成管理の複雑化
 最近は、オンプレミスの拠点だけでなく、
 クラウドやリモートユーザーも含めて管理しなければならないケースが増えていらっしゃるかと思います。
 「新たにこの拠点、クラウド、リモートユーザーとつなげて欲しい」という要望が増えているのではないでしょうか。
 構成管理はより複雑化していくと考えております。
②スキルを持った人材の不足
 近年、クラウドの台頭でハイブリッドクラウドが分かる人材が求められております。
 しかし、こうした人材の確保はどの企業も欲しており、簡単ではありません。

もちろん、皆様の中には「既にそうした人材は揃っている」や「パートナー企業に協力してもらう」といったケースがあるかと存じます。
しかし、将来的な人材不足を考えますと、人に頼る、という選択は難しくなってくるのではないでしょうか。

実際、国立社会保障・人口問題研究所*によりますと、
生産年齢人口(15~64 歳人口)は、2020年時点で 7,509 万人です。
しかし、将来の生産年齢人口は2032 年、2043 年にはそれぞれ7,000 万人、6,000 万人を割る、と報告されております。
つまり、2020年時点の7,509 万人から、2032 年には約510万人減少、2043 年には約1,510万人減少する、と予想されます。
*国立社会保障・人口問題研究所. "日本の将来推計人口 令和5年推計". 2023-08-31. https://www.ipss.go.jp/pp-zenkoku/j/zenkoku2023/pp202311_ReportALL.pdf

先々のことを考え、人に依存しない仕組みを構築する必要があると思いませんか。

3. Alkira(NaaS)とは ~Alkiraがもたらすネットワーク運用~

先ほど申し上げた「構成管理の複雑化」「スキルを持った人材の不足」に対し解決する手段として、仕組みを提供するのがAlkira(NaaS)です。
Alkiraは、2つのネットワーク運用をもたらします。
①最新でシンプルな構成管理ができるネットワーク運用
 まるで絵を描くかのように、拠点やパブリッククラウドの仮想ネットワークを接続することができます。
 また、どこが稼働していて、どのように接続されているか、どういうルーティングか、最新の構成がGUIに表示されます。
 クラウドネットワークが増えようと減ろうと、構成は自動で反映されるため、抜け漏れの無いシンプルな構成管理ができます。
 さらに、シンプルなネットワーク構成図であるため、ネットワーク担当者ではない方とこの構成をもとに設計や管理についてディスカッションもできます。

 下記図で、AlkiraのGUIで表示される構成図を表しております。
 「AP-NORTHEAST」というCXP(Cloud Exchange Point)*を中心に、左側には拠点やリモートユーザーが繋がります。
  *CXPはAlkiraが提供する仮想ルータと考えていただければと思います。
 右側にはIaaSやInternet Exitがつながります。
 IaaSは、下記4つをサポートしております。
  -Amazon Web Service(AWS)
  -Microsoft Azure(Azure)
  -Google Cloud Platform(GCP)
  -Oracle Cloud Infrastructure(OCI)
 
 また、セグメンテーションの機能を有しており、色ベースでネットワークを論理分割します。
 つまり、"red"は"red"同士とだけ通信が可能で、"blue"と"green"は色が異なるため通信不可能、という設計ができます。

 色ベースで可視化されているため、ネットワークが分からない方でも「どことどこが繋がっているか」簡単に理解できるのではないでしょうか。

②簡単で迅速に接続できるネットワーク運用
 Alkiraが提供するGUIにより、拠点やパブリッククラウドの仮想ネットワーク接続は、たった3ステップの作業で完了します。
 従来の専用線やSite to Site接続で求められた、数カ月に及ぶ時間、学習コストを、Alkiraなら依頼を受けたその日のうちに簡単に接続できます。

 下記図では、ユーザーがAzure VNetを接続する3ステップを示しております。
 Alkiraがあれば、Azureへ接続するための納期や学習コストを抑えます。
 AlkiraのGUIを数クリックするだけで、Azureとの接続を簡単かつ迅速に行います。

Alkira(NaaS)がもたらす新時代のネットワーク運用_クラウド接続ステップ①.png

Alkira(NaaS)がもたらす新時代のネットワーク運用_クラウド接続ステップ②.png

Alkira(NaaS)がもたらす新時代のネットワーク運用_クラウド接続ステップ③.png

この操作感であれば、どなたでも簡単にクラウド接続ができるのではないでしょうか。

4. まとめ

Alkiraがもたらす新しいネットワーク運用は下記2つです。
 ①最新でシンプルな構成管理ができるネットワーク運用
 ②簡単で迅速に接続できるネットワーク運用

レストランやホテルでは、人材不足を解消するためにロボットが導入されるようになりました。
ネットワーク運用にも同じように、Alkiraのような仕組みを取り入れ、新しいネットワーク運用を一緒に目指しませんか。

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