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ケーススタディ 紙ベースの銀行システムを大刷新するe-COODを適用。ペーパーレスと流出リスクの軽減も実現

川崎信用金庫様

未曾有の厳しい経営環境に直面する中で、預金・貸出金ともに増加するなど堅調な業績を残している川崎信用金庫(以下、かわしん)では、業務を効率化すると同時に顧客情報を守るためWeb版電子帳票システム「e-COOD(イー・クード)」を導入。安全かつ利便性の高い帳票管理基盤の構築を目指した。 e-COODの導入の経緯と効果について、システム部 早川 靖調査役にお話を伺った。

Before/After

課題/目的

  • 紙ベースの勘定系システムで、手間・時間・コストが膨大
  • 紙媒体を使うことで付きまとう御廃棄や紛失のリスク

日商エレクトロニクスの支援により、e-COODを導入

効果

  • 帳簿を印刷する機会が必要最小限に
  • 閲覧履歴・印刷履歴のログを残せる
  • シングルサインオンへの対応
  • システム部
    調査役 早川 靖 氏
企業名:
川崎信用金庫様
所在地:
神奈川県川崎市川崎区
設立:
1923年7月18日
URL:
http://www.kawashin.co.jp/ ターゲットブランクアイコン
事業内容:
預金業務、貸出業務、有価証券投資業務など

かわしんの事業概要

ーかわしんの概要について教えてください

川県川崎市を中心とした地域経済の活性化に取り組んでいます。

ーかわしんの「経営理念」は

「地域の中小企業並びに消費者の金融の円滑化を図るため、明朗・構成にして働き甲斐のある職場環境を基礎とし、いかなる経済状況の変化にも対応しうる強力な経営体質を維持し発展せしめる。」です・
そのような姿勢と活動が認められ、2009年3月には地域密着型金融の推進で財務省関東財務局より顕彰されました。
また具体的なサービス面では、お客様の利便性を考え窓口営業時間を16時までとしており、ATMも年中無休で7時~22時の時間帯にご利用いただけるようになりました。

システム構築の基本ポリシー

ーかわしんにおけるシステム構築の基本ポリシーについて教えてください

お客さまのお役に立つシステムを尽くすことが基本です。例えば1999年には、24時間365日の営業体制にも対応できるシステムと運用体制を整備しました。このようなシステムは、当時の金融機関としては先進的な取り組みだったと思います。
さらに、単に便利とか効率的とかということだけでなく、地域金融機関として「便利より安全」ということを常に優先しながらシステムを構築・運用するようにしています。

「”便利より安全”なシステムの構築を目指しています。」

川崎信用金庫 早川 靖氏

選定理由、導入の経緯および流れ

電子帳票システムe-COODの導入経緯

ー電子帳票システム(e-COOD)を導入した経緯を教えてください

e-COODを導入する以前は、勘定系システムで紙に出力した情報を各部支店に配布していました。そのため、情報を出力してから配布するまで、印刷や仕分け、配送などの作業が必要となり、手間も、時間も、コストもかかっていました。さらに、配布された情報の保管や管理も大きな負担となっていました。

帳票データを一元的に管理し、PCの画面で閲覧できるようになれば、配布や保管にかかっていた手間や場所が不要になるだけでなく、情報の伝達スピードが上がり、帳票の検索なども容易になります。

さらに、紙媒体を使用していると常に誤廃棄などのリスクがつきまといます。電子化すれば、業務効率を高めながらリスクを低減できると考えました。

ーe-COODの導入で、どのようにリスクを軽減しているのでしょうか

PCの画面上でデータを閲覧することで、帳票を印刷する機会を必要最低限に抑えることができます。紙を出力しないことで、持ち出しや取り違い、紛失といったリスクを軽減できます。
同時に、閲覧できる帳票を権限ごとに振り分け、また印刷できるかどうかも所属部署や役職などによって効率的にコントロールできるようになりますので、データの不正な取り扱いができなくなります。

一方、いつ、だれが、どの情報を閲覧したのか、印刷したのかというログを残せるため、不正行為を抑止する効果も期待できます。

e-COODを利用した印刷帳票の廃棄管理

ー業務上やむを得ず帳票データを印刷する機会があるかと思いますが、印刷した帳票の管理はどうされているのでしょうか

電子化された帳票を印刷できるのは、役席者以上に制限しました。また、お客様に送付した郵送物の控えなどは役席者しか閲覧できないようになっておりますので、印刷はできないようにしています。

印刷した還元帳票については、保存が必要なものを除き、使用後は役席者を含む2名以上の立会いのもとシュレッダーで廃棄処分します。同時に、帳票を印刷するたびに自動印刷される「印刷票」にその帳票を廃棄した旨を記入し、庶務担当役席者へ提出します。

庶務担当役席者は、業務終了後に当日分の「廃棄情報一覧(帳票を印刷したログ)」をPC画面上で確認し、提出された印刷票と突き合せた後、同一覧と印刷票を所属長に提出します。最後に、所属長が提出された書類を最終確認した後、その書類は3年間保存することとしています。

e-COODを採用した6つの理由

ーe-COODを採用した理由を教えてください

いくつかのベンダーに電子帳票システムの提案を依頼し、主に以下の6つの要件を検討しました。その中で、日商エレクトロニクスからの提案がもっとも優れていたのでe-COODを採用しました。

1. セキュリティ

当金庫の場合は「便利より安全」を重視しますので、機能面でどんなに優れていても、セキュリティ面で満足できなければ採用することはありません。

e-COODは、店舗番号などを使用してページ単位で帳票データの閲覧制御を行うことができるので、フォルダ分けや仕分け情報が不要となり、帳票の閲覧や印刷などのアクセス管理を効率的に実現できます。また、廃棄管理なども適正に運用できることから機能面でも当金庫の要求事項を満たしています。

地域金融機関として納得できるセキュリティレベルを確保できるかどうか。 それが電子帳票を選んだポイントです。

2. シングルサインオンへの対応

全職員にICカードを交付し、ICカードと静脈認証によるシングルサインオン環境を構築していますので、電子帳票システムも専用のソフトウエアなどを使用せず、既存のシングルサインオン環境と連携して利用できることが必須条件でした。

3. カスタマイズ

導入時のみならず、導入後にも拡張やカスタマイズできるかどうかも検討ポイントとなりました。e-COODは、日商エレクトロニクスの自社開発パッケージなので、カスタマイズに関しても自由度が高く、実際にシングルサインオンとの連携などにも柔軟に対応していただけました。

4. 導入スケジュール

2008年4月にシステムの提案を依頼して、同年11月より試行運用を開始し、翌2009年4月より本稼働するというタイトなスケジュールに対応してもらえるかどうかも選定のポイントでした。

5. 導入コスト

日商エレクトロニクスの提案は、他社の提案と比較しコストパフォーマンスに優れていました。

6.実績・経験

e-COODは金融機関での導入実績も多く、日商エレクトロニクスもCOM(Computer Output Microfilm)ビジネス等を長年にわたって手掛けてきた経験から、金融機関のビジネスやセキュリティの考え方を熟知しているので、安心してシステムの構築やサポートを任せられると考えました。

「ICカードと静脈認証によるシングルサインオン環境を構築しています。」

e-COODの導入効果

ーe-Coodの導入効果について教えてください

業務の効率化やスピードアップ、セキュリティの向上という導入効果に関しては、どれも満足しています。特に前述の印刷物の廃棄管理による厳格化、および分析ツールとして提供されているログ管理の容易性が効果に大きく影響しています。

また具体的な数字として現れている効果としては、紙の月平均使用量を10万枚から4万枚ほどにさくげんできました。紙の使用量だけでなく仕分けや配送のコストも削減できているので、その効果は小さなものではありません。

今後の展望

システムの拡張

ーシステムの拡張予定などあれば教えてください

機能面での拡張として、オプションで購入した「検印・承認ワークフロー」の活用を考えています。この機能を実装することで、今まで紙ベースでしか対応できなかった帳票の検印業務が、PC上で行えるようになります。

今後の計画として、オープン系システムの帳票データ、元朝検索システム(COM)のデータ、各システムのログデータなどをe-COODに取り込んでいき、さまざまな情報を一元管理することを検討しています。

さらに、金庫内共通の帳票管理基盤として、情報管理強化を推進していきたいと考えます。

日商エレクトロニクスへの期待

ー日商エレクトロニクスへの期待などがあればお聞かせください。

今後も安心してシステムを利用できるサポートとともに、当金庫のサービス向上につながるようなシステムの提案も期待しています。

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