エンジニアブログ Catalyst8000シリーズ ライセンス体系について

2020年10月にCisco Catalyst 8000シリーズが販売開始されました。
Catalyst 8000シリーズは、今までのISR/ASRとライセンス体系が異なり、SD-WANルーター/非SD-WANルーターのどちらの使用用途であっても、同一のライセンス体系となりました。
ルーターの更改に合わせて、SD-WANを活用したネットワークへの刷新を希望される企業様も増えておりますので、今回は、「Catalyst 8000シリーズのライセンス体系」についてご紹介いたします。

森下 竜誠

入社から現在に至るまで、SD-WAN一筋!
プリセールスエンジニアを担当しています!

1. Cisco 新ルーターラインナップ 「Catalyst 8000」シリーズ!

Catalyst 8000シリーズは、「Catalyst 8200」、「Catalyst 8300」、「Catalyst 8500」、「Catalyst 8000V」で構成され、
Cisco ISR/ASR/CSR1000Vの後継機種となります。
最上位ハードウエアのC8500-12X4QCの場合、従来のASR1002-HXに比べIPsecスループットは約2倍となり、SD-WANに必要なスペックを十分に満たします。

2. 従来のISR/ASR/CSR1000Vのライセンス体系

みなさまにとってなじみの深いISR/ASR/CSR1000Vでも、SD-WANを動作させることができます。
下記の通り、SD-WANルーターとして使うか否かでライセンス体系やハードウエア型番が異なるため、選定に苦労された方もいらっしゃるかもしれません。

(例)ISR4451の従来のライセンス体系

用途 ハードウェア ライセンス
従来のCiscoルーターとしてIPsecを使用 ISR4451-X-SEC/K9 FL-44-HSEC-K9
SD-WANルーターとしてIPsecを使用 ISR4451-DNA DNA-C-100M-E-3Y

3. Catalyst 8000シリーズのライセンス体系

Catalyst 8000シリーズは、ライセンス体系やハードウエア型番が統一され、シンプルになりました。
ライセンス選定においては、下記を組み合わせてライセンスを選択いたします。

クラウド or オンプレ X 必要帯域 X 使用する機能 X ライセンス期間

例えば、C8300-1N1S-4T2Xのハードウエアを選定した場合、ライセンスは下記パターンで選定いたします。

(例)C8300-1N1S-4T2Xで、100Mbps使用する場合

用途 ライセンス 詳細説明

従来のCiscoルーターとして使用
(IPsecは未使用)

DNA-P-T0-E-3Y オンプレ(P)の型番を選択(SD-WANコントローラーと接続しないため)
最小ライセンスのEssentials Tier 0を選択(IPsecを使用しないため)
従来のCsicoルーターとしてIPsecを使用 DNA-P-T1-E-3Y

オンプレ(P)の」型番を選択(SD-WANコントローラーと接続しないため)
Essentials Tier 1を選択(IPsecを100Mbpsまで使用可能)

SD-WANルーターとしてIPsecを使用 DNA-C-T1-E-3Y クラウド(C)の型番を選択(SD-WANコントローラーと接続するため)
Essentials Tier 1を選択(SD-WANルーターとして100Mbpまで仕様可能)
※Essentialsでは、SD-WANを構成する必要最低限の機能Tierを提供

4. 終わりに

Catalyst 8000シリーズのライセンス型番は、SD-WAN/非SD-WANルーターのどちらの使用形態であっても、ライセンス型番はDNAライセンスで統一され、非常にわかりやすい体系となりました。
是非、Catalyst 8000シリーズへの更改をきっかけに、SD-WAN化をご検討されてみてはいかがでしょうか。

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