重複排除

HPE SimpliVityは、その先進的なテクノロジーにより、高度な「重複排除」と「データ圧縮」を常時利用することができます。強力な重複排除・圧縮によりストレージ容量を大きく削減できることで、バックアップ業務の効率化が実現します。ここでは、HPE SimpliVityの持つ重複排除・圧縮機能により得られる効果について紹介します。

効果① 「秒速バックアップ」で容量削減と高速化を実現

HPE SimpliVityは、独自開発のハードウェアアクセラレーターにより高速での圧縮と重複排除が可能となり、秒速・全自動バックアップを実現します。 例えば、1TBのデータをわずか60秒で全自動リストアするなど、リアルタイムでのバックアップが可能となりました。

従来だとデータ全体をバックアップするのが一般的でしたが、HPE SimpliVityの場合は、初回保存時に全体をパーツごとに分解してメタデータとともに保存し、 2回め以降はそのメタデータを比較することにより差分のみ保存することで高速化を実現しました。 元データ、メタデータともに、すべて2筐体にまたがり同時書き込みされるので、筐体障害時にもすべてのデータを保護可能です。 また、リカバリも秒速で完了することができます。

さらに昨今、脅威となるランサムウェア(身代金ウイルス)対策にはこまめなバックアップが挙げられていますが、 HPE SimpliVityであればリアルタイムに近い状態でのバックアップが可能となります。セキュリティ対策を考えた上でも、秒速バックアップは効果的な対策となります。

「秒速バックアップ」に関する事例はこちら
導入事例:コープデリ生活協同組合連合会
導入事例:信号電材

効果② 「重複排除」 「データ圧縮」 を常時利用できる

HPE SimpliVityは、FPGA(Field Programmable Gate Array)を実装したハードウェアアクセラレーターにより、重複排除とデータ圧縮を常時利用可能です。また、圧縮しても性能劣化がない点も特長です。

HPE SimpliVityと一般的なHCIの重複を判定サイズを比較すると、その差は歴然としています。一般的なHCIでは、下図左側のように、重複を判定する粒度が粗いため、重複排除の適用範囲は少ないものとなります。一方、HPE SimpliVityでは、下図右側のように、ハードウェアアクセラレーターにより最大1,000倍もの精度で重複判定を行います。このように、細やかない粒度で重複判定を行うことで、平均60%〜70%のデータ容量を削減することが可能です。

バックアップの操作は、このVMware vCenterの画面を通じて行います。重複排除の効果は、このVMware vCenterの管理画面から確認することができます。下図では、バックアップ領域を含め、元のデータの44分の1に容量削減ができていることを示しています。

バックアップ領域含め1/44に容量削減

効果③ 重複排除によりI/O が高速化

HPE SimpliVityの重複排除は、重複データがあった場合にはディスクに格納されることなくリンク設定のみ行われるので、ディスクへのI/O が発生しません。I/Oが発生しないことで、時間や負荷が軽減し、I/Oの高速化につながります。

効果④ 仮想マシンの集約率と安定性を向上

HPE SimpliVityの高度な重複排除と圧縮機能は、仮想マシンの集約率と安定性の確保にも効果的です。

これまでのサーバー+ストレージ型のインフラでは、ストレージの処理にサーバーのCPUが使われることはなく、 安定性に欠けていました。一般的なHCIの場合には、サーバーCPUをストレージ処理に使うことはできますが、その分リソース不足を招き、仮想マシンの集約率が悪化してしまいます。

HPE SimpliVityは、アクセラレーターとRAIDコントローラーがストレージの処理を担うため仮想マシンの集約率が向上します。また、安定した運用にもつなげることができます。