【シリーズ・DXを実現するオンプレミス・インフラ 】<br>第一回:DX(Digital Transformation)の概要とオンプレミスでの実現方法

2022年1月24日

【シリーズ・DXを実現するオンプレミス・インフラ 】
第一回:DX(Digital Transformation)の概要とオンプレミスでの実現方法

DX(Digital Transformation: デジタル・トランスフォーメーション)、新聞や雑誌で目にしない日がない言葉です。しかしながら独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が DX 推進指標の自己診断結果を収集し、2020 年 10 月時点での企業約 500 社における DX 推進への取組状況を分析した結果、実に全体の9割以上の企業が DX にまったく取り組めていない(DX 未着手企業)レベルか、散発的な実施に留まっている(DX 途上企業)状況であることが明らかになっています。

最近経済産業省「デジタルトランスフォーメーションの加速に向けた研究会」による「DXレポート2(中間取りまとめ)によれば、経営のスピード・アジリティに対応した IT システムの構築や事業部門のオーナーシップに課題がありデータ分析に基づく経営判断についても部分的な活用にとどまっているそうです。つまりDX の推進、あるいは、デジタル化への取組は既存ビジネスの範疇で 行っている(従来の「システム化」)ということであり、経営の変革という本質を捉え切れていないということが言えます。この事を踏まえるとDX 実現に向けた施策の検討においては、従前の方針とは異なるアプローチを採用する必要があります。

従来の「システム化」との違い

DX実現はデジタイゼーションとデジタライゼーションで構成されます。 デジタイゼーションとデジタライゼーションの違い - 博報堂アイ・スタジオ (i-studio.co.jp)によりますと、

デジタイゼーション 
デジタル技術を活用することで自社のビジネスプロセスをデジタル化し、業務効率やコスト削減を目指すものです。例えば紙ベース管理をしていた顧客リストをデータベース化したり、人の手作業で行われていた膨大なコピー・アンド・ペースト作業をRPA(Robotic Process Automation)にすることなどが挙げられます。

デジタライゼーション 
デジタライゼーションとは、デジタル技術を活用することで自社のビジネスモデルを変革することで新たな事業価値や顧客体験を生み出すことです。例えば、自動車を物理的に所有するというビジネスモデルからカーシェアリングという物理的に所有しないが実行を利用する権利を複数ユーザーと共有するビジネスモデルを構築することなどが挙げられます。 デジタライゼーションのプロセスは、デジタル化によって見える化した事実(顧客や社会の反応)をもとに、新たなインサイトを得てビジネス自体を組み立て直すことです。これが従来の「システム化」と違うところです。

DX実現の為にシステム部が行うべきこと

DX実現の為には先ずは何をデジタル化し、何処を目指してDX化するかを決定する事が必要です。そしてデジタル化したデータを基に顧客・社会の課題に対してどのような提案が有効なのか開発・検証を繰り返す必要があります。
顧客・社会の課題は日々刻々と変化します。スモールスタートで迅速に仮説として開発し、データドリブンで仮説の検証を実施するとともに、その結果を用いて次の提案の改善へとつなげる、というサイクルを繰り返すことで、より良い価値提案が可能となります。こうしたサイクルをいかに短期間に、かつ効率的に実施できるかが重要な要素です。 この為、従来の様に大規模なソフトウェア開発を一括発注し長期間をかけて開発・実装するのではなく、コンテナ技術等を使いアジャイルな開発体制を構築し、顧客・社会の変化をとらえながら小規模な開発・実装を迅速に繰り返す事が肝要となります。 この為にITシステムの基盤には高い変化対応力が求められます。

変化対応力の高い IT システム基盤を構築するため:Nutanixという解

前述のように、DXを支えるITシステム基盤には以下の二点が求められます。

1. スモールスタートが可能で且つ容易にリソースの拡張が可能
2. データドリブンで仮説の検証を実施する為のビッグデータ解析、AI等新技術を容易に採用できる ことが必要です

また、セキュリティポリシ、安定性、将来的なコストを鑑みる必要もあります。このため、全てをパブリッククラウド上で構築するのは疑問符が付きます。
Nutanixは、以下の特徴を備えております。
1. まず、スモールスタートが可能。物理的なリソースが必要になった場合でも簡易な工程でリソースの拡張が可能です。
2. ビッグデータ解析、AI等に代表されるクラウドネイティブ技術を容易に採用実装するために、優れたハイブリッドクラウド機能を保有しています。
そして、これらの機能をセキュリティポリシー、安定性、コストの観点からオンプレミス環境で実現しています。つまり、NutanixはDX実現のIT基盤として最適なシステムと言えます。


次回より、上記を実現する具体的な機能をご紹介していきます。