2022/2/16

クラウドによる変革が大きく変わろうとする今、
Alkiraが目指すもの

※ 2021/8/10 時点の Alkira at the Tipping Point of the Cloud Revolution の翻訳記事となります。

1.はじめに

Alkiraは先般、ネットワーキング業界の未来と、その未来を創り出すための当社の役割についてビジョンを設定するにあたり、Goldman SachsのネットワーキングおよびハードウェアアナリストであるRod Hall氏と腰を据えて話し合う機会に恵まれました。
私たちはクラウドやマルチクラウドをお客様に活用していただくために、ビジネス上の必要事項、お客様を押しとどめている障壁、Alkiraのソリューションでその障壁を取り払う方法、そして当社独自のCloud Networking Infrastructure as-a-Service(CNaaS)ソリューションがネットワーク業界に及ぼす破壊的な影響について話し合いました。

2.Rod Hall(Goldman Sachs) x Amir Khan(Alkira)

私たちがまず話題にしたのは、クラウドの効果をデジタルトランスフォーメーションに利用したいと考えるお客様が抱えている不満についてでした。
企業のお客様が大きな問題だと感じているのは、複雑さ、コスト、管理とビジネスの俊敏性です。
そうした企業はレガシーシステムに多額の投資をしてきた上に、クラウドにも投資していますが、多くの場合その対象となっているクラウドは1つではなく、ハイブリッドクラウドやマルチクラウドです。
複数のクラウドプロバイダーが提供する機能を有効利用したい(ワークロードの最適化など)、もしくはロックインを避けてビジネスのレジリエンスを確保し、保険をかけておきたいと考えているのです。

しかし、そうした環境でのネットワーキング、そしてユーザー、アプリケーション、データ、高レベルのサービス(セキュリティなど)の管理は、非常に煩雑な作業になります。
企業はネットワークの範囲にクラウドのリージョンがいくつあっても、またエンドポイントでの接続の種類が何であっても、ネットワーク全体をエンドツーエンドで管理し、完全に可視化したいと考えています。
また、既存のオンプレミスシステムを統合し、1つのまとまった環境としてすべての資産を管理することを求めてもいます。

当社の観察では、もともとクラウドを使用し、ビジネスを急速に拡大しようとする企業も同様の要件を掲げています。
そのような企業はレガシーシステムによる問題を抱えているわけではないかもしれませんが、クラウド内、クラウド間、または複数のクラウド全体にネットワークを構築する際の複雑さという同様の問題に直面しています。
また、安定した接続でネットワークをプロビジョニングするという難題や、革新的なサービス提供のために必要な可視性とエンドツーエンドでの管理の実現という課題のせいで、企業の俊敏性が損なわれています。
どちらの場合もネックになっているのはネットワークですが、Alkiraはその問題を解決するために設立されました。
私たちは、クラウドプロバイダーがネットワークインフラストラクチャに多額の投資をしていることに注目し、機会を見いだしました。
主要なリージョンだけではなく、都市圏、エッジゾーン、そしてオンプレミスにより近い場所にまでクラウドが範囲を広げ、世界中で広く、急激に拡大しているため、完全に仮想化されたサービスとしてお客様にネットワーキングを提供するという1つの可能性が、急速に現実のものとなっています。
当社はネットワーキングを電力のようなユーティリティにしたいと考えていました。
つまり利用者は翌週または翌年にどれほどの量を使用するか予測して、自前の発電機を用意し、それを稼動させるためにエンジニアを雇う必要はなく、使った分だけ支払えば良いということです。

AlkiraのCNaaSはまさに、ユーティリティとしてのネットワーキングです。
基本の機能だけではなく、ネットワークを安全で管理可能にするために必要な上位レベルのサービスがすべてそろっているのです。
たとえば、サードパーティ製ファイアウォールの導入と管理、高度なルーティング、ネットワークセグメンテーション、アドレス変換、およびマルチクラウド環境では現在非常に難易度が高いとされるさまざまな機能の処理が含まれます。

私は以前別の機会に、巨大なグローバルネットワークを展開しているKoch Industriesのような企業のお客様が感じているメリットについて、また当社のサービスを利用して世界中の自動車ディーラーを結びつけているTekionのようなユニコーン企業が感じているメリットについてお話ししたことがあります。
どちらの場合も、Alkiraによってビジネスの俊敏性をどのように自由に伸ばすことができたか、ネットワークのプロビジョニングにかかる時間がどのように劇的に短縮されたのか、どのようにコストを削減し、重要なITインフラの管理能力を改善できたのかという点について共通するストーリーがあります。

私たちは、このことが当社のお客様だけではなく、もっと広い範囲で、ネットワーキング業界に重大な影響を及ぼすと確信しています。
MPLSネットワークの市場が陰りを見せていることは周知の事実ですが、それでも依然として400億~500億ドルという巨大な市場が存在しています。
Alkiraによる世界初のCloud Backbone as a Service(CBaaS)は、MPLSに取って代わる、柔軟性、拡張性、経済性に優れたサービスです。
Viptelaで開発されたAlkiraのテクノロジーであるSD-WANも、進化の新たなフェーズに突入しています。
クラウドでネットワークを新規に構築するお客様は、そのような環境でSD-WANをデプロイすることの効果はどれほどかを真剣に検討する必要がありますが、AlkiraのプラットフォームはSD-WANファブリックを統合するため、既存の企業のお客様は、古い資産をスムーズに廃止することができます。

当社がSD-WANを開発したときは、データセンター、ブランチ、インターネットの接続を必要とする環境のニーズを満たすことを目指していました。
その環境は、リモートワーカーたちが続々と「ひとり支社」を立ち上げるのに伴って急激に変化しており、業界もそれに合わせて変わっていかなければなりません。

3.さいごに

クラウドが拡大し、ラストワンマイルの問題に対処するためにプライベート5Gなどの超高速接続が利用できるようになるにつれて、複数の接続タイプ、伝送、プロトコルが存在する複雑な環境が合理化されはじめているのを私たちは目の当たりにしています。
最終的に行き着く先は、柔軟性と拡張性に優れ、管理しやすく、あらゆるユースケースに対応できる1つのネットワークです。

これこそがAlkiraのビジョンであり、私たちが心を躍らせているのは、このビジョンがあらゆる種類の企業に共通するものであるからです。
実現の可能性はあるのでしょうか。Alkiraがすでに、それを叶えています。

元記事の著者:Amir Khan
Amir Khanはコンピューターネットワーキングのビジョナリーで、ViptelaにおいてクラウドファーストのSoftware-Defined Wide Area Networking(SD-WAN)ビジネスを創設・統率し、大きな市場シェアを獲得しました(Viptelaはその後Ciscoが買収)。プレジデントとしてSD-WANの市場規模が80億ドルになると予測していたKhanは、クラウドへの道のりを妨げているのはネットワークであることを認識し、2018年にCTOのAtif KhanとともにAlkiraを創設して、クラウド時代のネットワーキングを新たに考案しました。Khanが目指すのは、Cloud Network as-a-Service(CNaaS)の実現です。Alkiraは業界初のネットワーククラウド、つまり世界的に統合されたクラウドネットワークインフラストラクチャを、1)ハイブリッドネットワークおよびマルチクラウドネットワーク向けの接続、2)統合されたネットワークサービスとセキュリティサービス、3)オペレーション全体の可視化および管理と併せて、As-a-serviceで提供してきました。Alkira CSXはオンデマンド、As-a-serviceでの提供、簡単な操作を特徴とする統合されたCNaaSで、クラウドアーキテクトは世界規模のマルチクラウドネットワークを数分で設計、構築、デプロイできます。Alkiraを使用する企業は実装するファイアウォールの容量を50%減らし、TCOを最大40%削減できます。Viptelaの創設前、KhanはCisco、Juniper、Nortelで指導的立場に就いていました。4つの特許を保有し、コロラド大学ボルダー校で電気工学の修士号、ミシシッピ大学で電気工学の学士号を取得しています。