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PROJECT STORY プロジェクトストーリー

PROJECT STORY

プロジェクトストーリー

20年に一度の改革を、この手で。
ほくほくフィナンシャルグループ(北陸銀行、北海道銀行)
ハイパーコンバージドインフラ
導入プロジェクト

PROLOGUE

数々の一大革新。その背後には開拓者がいる。

ICTの進化は、それまでの標準方式を刷新する新たな技術の出現によってもたらされてきた。その中には、当時の常識を覆すようなものもあり、多くがイノベーティブなサービスを引き起こして社会を一変させるインパクトを持つ。
日商エレクトロニクスは、そうしたICT改革のいくつかにかかわってきた企業だ。
そして今、日商エレクトロニクスは再び、世の中に広く普及した標準的なICTのインフラ構築方式を一変させる可能性を持った、一つの先端技術を普及させようとしている。ソフトウエアベースでサーバー機能とストレージ機能を一つの筐体に組み込んだ「ハイパーコンバージドインフラ(HCI)」がそれだ。短時間でのサービス開始や、初期投資と運用における大幅なコスト削減、必要に応じて増設が容易に行える高い拡張性という、今までのICTインフラ構築におけるさまざまな課題を一挙にクリアすることが可能になる。
少しでもICTインフラ構築の現場に立つ機会があれば、それが大きな一歩であることを強く実感できるだろう。
ここで紹介するプロジェクトは、ほくほくフィナンシャルグループの北陸銀行と北海道銀行のHCI導入案件。
案件を通じて、どのように各職種がかかわりあい、お客様との関係性を築いてきたのかを紹介する。

MEMBER

メンバープロフィール
近藤智基

TOMOKI KONDO

近藤智基

マーケティング担当

飯田宏道

HIROMICHI HANDA

飯田宏道

営業担当

大浦拓郎

TAKURO OHURA

大浦拓郎

エンジニア(北陸銀行構築担当)

佐藤格史

KOSHI SATO

佐藤格史

エンジニア(北海道銀行構築担当)

MISSION

一人のマーケティング担当の確信から、
埋もれかけていた商材が社運をかけた
プロダクトに
一人のマーケティング担当の確信から、埋もれかけていた商材が社運をかけたプロダクトに。

近藤は悩んでいた。米国の新進ベンダーと販売契約を結んだのは良いものの、技術センターで試した目の前のNutanixと呼ばれるHCI製品は、バグ(プログラムの欠陥)が多い製品であった。一つ解決したかと思えば、また別のバグが出てくる。そんな具合だった。
それでも、額面通りに動くのであれば革新的な製品だ。今まで複数台のサーバーとストレージ、さらにそれらを結ぶSANスイッチによって構成されていた仮想化インフラを、あらかじめセットアップされた一台の筐体に集約したのがHCI。面倒な構築作業やテストの必要がほとんどなく、導入が簡単である上に、スケールアウト(台数の増設)も自在だというから、ユーザー企業にとってのメリットは計り知れないものである。米国駐在員からの情報によれば、米国では先進的なユーザーを中心に売れ始めているらしい。
だから近藤は諦めきれなかったと言う。

「社内の一部からは、このプロダクトは見込みがないとの声が上がっていたのですが、それを押し切って、検証のやり直しを社内のエンジニアに依頼しました。そして何度もデバッグ(バグの解消)とチューニングを重ねた結果、予想を超えた性能が見込めるようになったのです。これは凄い商材になると確信しました。2013年のことです。」

一人のマーケティング担当の確信から、埋もれかけていた商材が社運をかけたプロダクトに。

それから近藤はNutanixを軸としたHCIのエバンジェリスト(伝道師)となる。自信を持っていくつかのイベントやフォーラムでプロモーションを行った。参加者の多くは、新しいICTインフラ技術や製品を探し出し、現在の課題を解決しようとするシステムインテグレーターや企業の情報システム部門の担当者だ。近藤はHCIの導入メリットを分かりやすく、いかに大きな成果をもたらすのか、毎回熱く説明した。
そうしたイベントに来場した企業から集めたアンケートの中に、「とても興味を持った」という感想が書かれた1枚があった。北陸銀行のシステム開発を主に請け負っている北銀ソフトウエアのものだった。すぐさま連絡すると、感触は予想を超えて良かった。自社のシステムにも使いたいし、本当に優れたものであれば、親会社のほくほくフィナンシャルグループに所属する北陸銀行と北海道銀行の大規模なシステムにも全面的に導入する可能性があると言う。

手応えを感じた近藤は、営業の飯田とともに北銀ソフトウエアに足を運んだ。
そして、先方のHCIに対する興味の背景にある課題をヒアリングした。
そこから判明したのは、提案対象の情報系システムは、これまで構築を担った既存のSIer以外には触りにくい複雑な構造になっていることだった。
システムを拡張したり新しい技術を取り入れたりすることが自在にできず、ことあるごとに高額な運用費用がかかっていた。その主導権を自分たちに取り戻すとともに、運用コストの透明性を高めたいという想いが二人に伝わってきた。
近藤と飯田は、このような課題を持つ企業にこそ、HCIを導入してもらいたいと思い、先方の期待を満たす提案づくりに力を注いだ。
そうした熱意が伝わり、まずは1台を北銀ソフトウエアで検証してもらうことになった。結果は「いいね!」。大規模プロジェクトへの幕が切って落とされた。

TURNING POINT

まったく新しいコンセプトだから出る
想定外の障害
しかし、それが先駆者だけが持つ
ノウハウになる
まったく新しいコンセプトだから出る想定外の障害。だが、それが先駆者だけが持つノウハウになる。

2016年1月、北陸銀行と北海道銀行の連名でRFP(提案依頼書)が届いた。そこに書かれていた要望は、適切なサイジング(システムやサービス規模にあったリソースの見積もり)をしてスモールスタートをし、使用ユーザーが増えた場合に容易なスケールアウトができることに加え、システムにかかわるトータルコストの削減を実現するインフラへの更改である。
実は日商エレクトロニクスを含む複数社が競うコンペだったが、ユーザーである北銀ソフトウエアと問題を共有し、HCI導入に向けてさまざまな相談に乗っていたことが、功を奏していた。営業の飯田は次のように振り返る。

まったく新しいコンセプトだから出る想定外の障害。だが、それが先駆者だけが持つノウハウになる。

「他社の提案は従来方式の延長線上のもの。私たちの提案はもちろん最新技術のHCIです。拡張が柔軟で容易。運用コストが下がるとともに、実際の運用を担うことになる北銀ソフトウエア側で自在にハンドリングできることをアピールしました。先方からの期待度はもの凄く感じました。お客様がやりたいこと、導入メリットが大きいことが分かっていたので絶対に導入してほしかったのです。」
飯田は強い想いで上司や社内のさまざまな人に協力してもらいながら契約のために動いた。
そして、その年の6月に北陸銀行と、7月に北海道銀行とそれぞれ正式契約に至った。
かつて有望視されていなかったNutanixは、この時点でHCIというイノベーティブな技術を実現させる切り札に成長していたのである。
それでもプロジェクトは簡単には進まない。
乗り越えるべきさまざまな課題が山積し、それをプロジェクトチームは一つひとつ解消していった。
飯田は「社内調整が大変だった」と言う。

「当社の役割はNutanixを単体で提供するだけではありません。クライアントの信任を受けたSIerとして、HCIをベースとしたインフラシステム全体の構築を進める立場です。インフラを構成するすべてのハードやソフトのリソースも調達しなければなりません。新しいVDI端末は4000台も用意しました」

まったく新しいコンセプトだから出る想定外の障害。だが、それが先駆者だけが持つノウハウになる。
まったく新しいコンセプトだから出る想定外の障害。だが、それが先駆者だけが持つノウハウになる。
まったく新しいコンセプトだから出る想定外の障害。だが、それが先駆者だけが持つノウハウになる。

設計と構築も始まった。北陸銀行は大浦が、北海道銀行は佐藤が、それぞれ担当した。HCIでどんな業務システムを構成したいのか、ユーザーである銀行の職員はどう使いたいのか、現地に何度も足を運んでワークショップを開いたり、TV電話でもミーティングを重ねた。そして設計を経て実機が搬入され、構築作業とテストのフェーズに入る。ところが、導入は容易…のはずなのに難航した。大浦は振り返る。

「構築しつつテストしてみると、なかなか目標通りの性能が出ず、一方で想定外の障害も発生したのです。それを現場で導入を図る私は、東京にいる仲間のエンジニアに協力してもらい、根気よく一つずつ解決を図っていきました。結果的には、どれもNutanixに起因したものではなく、他のシステム構成製品の問題でした。最終的にはNutanixと接続する際に特有のバグを見つけてつぶしたり、新たにHCIに最適化させるために仮想化ソフトをチューニングしたりして乗り越えられたのです。それよりも北陸銀行の本店がある富山の寒さや雪に慣れるのが大変でした(笑)」

北海道銀行を担当した佐藤は、約2カ月遅れで北陸銀行の構築に追随した。

「大浦から、構築中に得た障害の対処法をすべて聞けたので、こちらは技術的な面ではスムーズに進みました。向こうは産みの苦しみがあったということです。一方で、北陸銀行の開発は、Nutanixを紹介した経緯から北陸銀行と北銀ソフトウエアと当社によるワンチーム体制ができ上がっていましたが、北海道銀行の開発はこれまでの基盤を構築した既存SIerとの関係を生かしつつ新しい技術を導入していく必要がありました。近藤や飯田たちが少しずつ地ならししていたHCI導入への機運を、私が短期間で盛り上げなければならないという点では難しさがありました。しかし、今後は他社の案件で私たちが手にしたHCI導入のノウハウが生かせますから、HCI本来の導入の容易性を発揮できるでしょう。」

ACHIEVEMENT

一つの優秀なプロダクトの先にある、
B4Bにかけるメンバーたちの強い想い
一つの優秀なプロダクトの先にある、B4Bにかけるメンバーたちの強い想い。

大浦や佐藤たちの奮闘で、2017年1月に北陸銀行の新インフラが、同3月に北海道銀行の新インフラが、予定通りカットオーバー(システムが完成して稼働すること)した。お客様からの評価は高い。最も期待されていた運用コストは当初から20%以上も削減できる予定であり、今後はさらに削減幅が拡大する見込みだ。
加えてNutanixは構築が容易で、インフラ拡張の度に何カ月もかける必要がない。それを、今回の短期間の構築でお客様にはすでに十分に体感いただいている。
運用フェーズに移った今は、エンジニアによるサポートが行われている。

大浦「現在は運用いただいている中で起こる問い合わせの対応を行っています。Nutanixのことだけではなくてシステム全体の使い方のアドバイスもしています。Nutanixを入れたからNutanixのことだけサポートするのではなく、お客様のためにシステムを提供したので、特定分野に偏らずサポートできるように幅広くアンテナを張って勉強しつつ対応しています。北陸銀行で出た問い合わせや問題点は、北海道銀行でも発生する可能性があるので、常に情報連携しながら運用サポートしています。」

日商エレクトロニクスとして、北陸銀行と北海道銀行にHCIソリューションを提供したことは非常に大きな意味を持つ。安定性や堅牢性を第一に考える銀行の業務システムに採用され、安定して稼働しているという事実は、今後のマーケティングに強い追い風になるはずだ。

一つの優秀なプロダクトの先にある、B4Bにかけるメンバーたちの強い想い。

ただ、「プロジェクトメンバーたちは、決してNutanixを売りたいがために、このプロジェクトに全力投球したのではない」と近藤は明言する。

「Nutanixは、いくつか存在するHCI製品の中でも特に優れた特長を持っています。例えば複雑なストレージ設計を必要とせず、自動的にデータを効率よく配置させるような、より先見的な開発思想が息づいています。でも、10年に一度と思われるHCIによるインフラ革命は、他のプロダクトでも可能かもしれません。もっと言えば、HCIを超えるさらにイノベーティブなコンセプトのインフラプロダクトが出現するかもしれません。私たちが常にこだわっているのは、お客様の課題を解決し、お客様のビジネスの成功に貢献することです。B4B(Business for Business)という理念のもと、顧客視点に立って、一番のソリューションを提供することなのです。ただ、現状ではHCIのインフラ改革の衝撃は強く、それをけん引するNutanixの優秀さは際立っています。今回のプロジェクトの高評価を追い風に変えて、いっそう大きな商材に育てていきたいですね。」

※記載の部署名及び仕事の内容は2017年10月時点のものです。

一つの優秀なプロダクトの先にある、B4Bにかけるメンバーたちの強い想い。