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仮想デスクトップの運用開始後のモニタリング

2016年2月26日

仮想デスクトップの運用開始後のモニタリング

※ 本ブログは2016年2月26日に執筆した記事を再掲載したものです。

ハイパフォーマンスな仮想デスクトップ環境(Virtual Desktop Infrastructure)を実現するには事前アセスメントに基づいた設計が必要となりますが、その環境を維持し続けるためには導入後のモニタリングが重要です。 しかし残念なことに、多くの仮想デスクトップユーザーが経年とともにパフォーマンス悪化という課題に悩まされています。 本記事では、安定した仮想デスクトップ環境を維持するためのシステムのモニタリングの考え方について解説いたします。

弊社と取引実績のないお客様より、現在利用している仮想デスクトップ環境のパフォーマンス改善の提案依頼をいただく機会が増えています。パフォーマンスに課題を抱えているお客様の状況を整理すると以下2つのパターンに分類されます。

  1. 仮想デスクトップの本番展開中にパフォーマンスが悪化
  2. 仮想デスクトップの本番運用開始後にパフォーマンスが悪化

1. は残念なことに従業員1人1人のデスクトップの利用状況(事前のアセスメント結果)に基づいたリソース設計が正しく行われていないことが原因で、十分なパフォーマンスを確保するための追加投資を余儀なくされます。

2. は本番運用開始時点では満足していたパフォーマンスが、運用を継続するうちに徐々に悪化してくるもので、パフォーマンス改善に向けた計画的な設備増強が必要となります。

仮想デスクトップの監視ツールでは限界

上記1. 2. いずれのお客様も、利用されている仮想デスクトップの監視ツールだけではパフォーマンス悪化の根本的なボトルネックを特定できず、追加投資に向けた定量的・論理的な判断材料を探されています。一般的な仮想デスクトップの監視ツールは、サーバ・ストレージ・ネットワーク・仮想デスクトップ等のリソースの使用状況を可視化することはできます。しかしその情報だけでは、ボトルネックとなり得る要因を推測することはできても特定することは困難です。

パフォーマンスに影響を及ぼすボトルネックを特定するためには、仮想デスクトップの利用ユーザーの快適度合を継続的にモニタリングすることが必要です。そのため、プラットフォームの状況を監視し、ユーザーが満足するパフォーマンスの閾値に対するリソースの使用状況や、OS・アプリケーションレベルでのリソース状況をスコアリングすることが必要不可欠となります。しかし一般的な仮想デスクトップ監視ツールが提供する機能ではこのようなモニタリングを実施することが出来ません。

仮想デスクトップの監視ツール

モニタリングを通じた予防措置

モニタリングでは"今"の状況を詳細に把握することに加え、情報システム部門のスタッフには"未来"の仮想デスクトップのパフォーマンス悪化を未然に防ぐ予防措置も重要となります。新しいアプリケーション追加やユーザー追加、パッチ適応など既存の仮想デスクトップ環境のパフォーマンスに影響を及ぼす変更が発生する場合、事前検証を通じて全体的な影響範囲を把握しておくことが必要です。また現行環境ではリソースが不足してしまう場合には増強準備を同時に進めていくことが求められます。

モニタリングを通じた予防措置

予防措置の検討においては、テスト環境での事前検証は当然のこと、可能であれば既存仮想デスクトップ環境内でパイロットユーザーを抽出し、変更前後のリソース使用状況を把握することを推奨します。パイロットユーザーの差異に基づき、全体へ展開した場合の影響度を予測することが可能となりますので、こういった作業を業務として取り組むことには大きなメリットがあります。

現在既に仮想デスクトップを利用されているお客様だけではなく、今後新規に仮想デスクトップを導入することを検討されているお客様においても、モニタリングの必要性はご理解頂けましたでしょうか?