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SD-WAN導入のメリットとは? 2つの大規模ネットワーク成功事例でチェック

2018年2月 5日

SD-WAN導入のメリットとは? 2つの大規模ネットワーク成功事例でチェック

クラウド利用の拡大やIoT活用など、企業のWAN環境に対するユーザニーズは多様化しています。このような中で従来型WAN環境に限界を感じる企業も多く、解決策としてSD-WANの導入を検討する企業も現れています。本ブログでは従来型の企業WAN環境に課題を持つ2社のケースをご紹介するとともに、SD-WAN移行でどのように解決しようとしたのかを紹介します。特に多拠点、グローバル展開などの大規模環境で、既存WAN環境に課題を抱えている方、拡張を考えられている方に役立つ内容です。

1.【A社の課題】 既存WANでは拠点追加時に時間がかかる!セキュリティ上も問題が...

グローバル・多店舗展開している日用雑貨のメーカーA社。A社では世界中に新規店舗を出店するたびに、ネットワーク機器に対し、個別に設定を行なう必要がありました。これら機器の設定や確認には多くの時間が必要である上、既存のネットワークには柔軟性が乏しく、ビジネスニーズに沿ったスピーディな店舗出店が難しい状況でした。

また、各店舗では社内システムを使うためのネットワークや、クレジットカード情報を扱うためのネットワークだけでなく、キオスク端末、IP電話など、セキュリティ要件が異なるネットワークを同一WAN上に構築する必要がありました。しかし、それぞれのネットワークごとに、キャリアのVPNサービスを個別に契約するのは相当のコストがかかります。複数のVPNサービスを契約せずに、VLANやVRF(Virtual Routing and Forwarding)の設定などで実現することも検討しましたが、設定が複雑で拡張性にも欠けるため、断念せざるを得ませんでした。

2.【B社の課題】複雑化する既存WAN、上がり続ける一方の回線費用...

新規拠点の設置、企業買収などによる拠点の統廃合などが多い製造業B社。
B社では、MPLS回線を利用したWANを構築していました。しかし、B社が利用していたMPLS回線は、高価であるにも関わらず、帯域が小さく低速であるため、費用対効果が低い状態でした。回線の冗長化のためにバックアップ回線も契約していましたが、既存のネットワーク構成では有効活用することができず、バックアップ回線は事実上、休眠状態でした。しかし、このような常時利用していない回線に対しても、高額な維持費を支払わなければなりませんでした。

また、社内では、利用するアプリケーションや顧客とのでータ受け渡しのために、クラウドサービスの利用がますます活発化していました。しかし既存のネットワーク構成では、アプリケーションに応じてトラフィックの経路を変更することができませんでした。インターネットへ向かうトラフィックもすべてMPLS回線上を流れるため、ただでさえ少ない帯域をますます圧迫しました。トラフィックの増加に伴う回線帯域の増強や、ハブとなるデータセンター内のIT設備の拡張が必要となり、既存のネットワークの維持にかかる費用は膨らむ一方でした。

3.【両社の解決策】従来型WAN環境からSD-WAN移行時に注目した「4つのポイント」

両社とも、既存WAN環境をこれ以上、維持・増強するのは難しいと判断していました。両社のシステム担当者は、結果的にSD-WANを採用したのですが、なぜ選んだのか、注目したポイントを整理してみましょう。

ポイント1:拠点での設定の手間を軽減...ゼロタッチプロビジョニング

拠点に設置する機器を起動するだけで、複雑な設定を手動で行う必要がなくなる、あるSD-WAN製品が持つ「ゼロタッチプロビジョニング機能」に注目。WANに接続されている機器はすべて一元管理されているため、急な設定変更もリモートから一括で行うことができます。この機能により、従来のWAN環境では数ヶ月かかっていた構築が数日で完了できるようになりました。

ポイント2:1つのWAN内で異なる設定も柔軟に...セグメンテーション機能

SD-WANがもつ「セグメンテーション機能」により、複雑な設定や追加の回線を契約することなく、セキュリティ要件が異なるネットワークをひとつのWANの上に簡単に作り出すことができるようになりました。

ポイント3:回線維持コストの最適化...Active-Active構成

SD-WANで利用する主回線とバックアップ回線をActive-Activeで構成することで、可用性の向上とトラフィック分散を同時に実現できました。バックアップ回線の有効利用とトラフィック経路の最適化により、WAN回線の利用効率が向上し、コスト最適化につながりました。

ポイント4:アプリケーションごとの通信経路最適化

クラウドサービスなどのインターネットに抜けるトラフィックを拠点から直接インターネットに出し、高価なMPLS回線を使わないようにネットワークを構成することで、経路を最適化することができました。また、中長期的なDC内のIT設備投資抑制につながりました。

最後に

今回はSD-WANのどのような機能やメリットが既存WAN環境の抱える課題を解決するのか、事例を通してご紹介しました。なお、今回取り上げた事例の解決策の詳細については、こちらをご覧ください。SD-WAN選定における詳しい情報もまとめていますので、WAN環境からSD-WAN環境への移行を検討している方にとって特に役立つ資料となっていますので、ぜひダウンロードしてご一読ください。

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