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フリーダムに、そしてインビンジブルに Nutanixが目指すエンタープライズクラウドの未来とは【.NEXT2018レポート】

2018年10月 1日

フリーダムに、そしてインビンジブルに Nutanixが目指すエンタープライズクラウドの未来とは【.NEXT2018レポート】

2018年9月21日、ANAインターコンチネンタルホテル東京にてNutanix(ニュータニックス)社のカンファレンスイベント「.NEXT ON TOUR 2018 in Tokyo」が開催されました。

コンパクトかつシンプルな仮想化基盤として注目を集めるハイパーコンバージドインフラ(以下、HCI)。この分野におけるパイオニアとも呼べる存在が、米国カリフォルニア州に本社を構えるNutanix社です。本ブログでは、過去最高の来場者(事前登録段階で2565名)で賑わった同カンファレンスの模様と、Nutanixオールスターズが勢揃いした基調講演、『Imagine What's NEXT 新たなマルチクラウドを創造するディスラプター「Nutanix Enterprise Cloud OS」』についてレポートします。

急速な進化を続けるNutanix

4回目の開催となった「.NEXT ON TOUR」。25のセッションと27の展示ブース、そして初級者向けのハンズオンラボやミニシアターなど、様々な催しが開催されました。セッションは、そのほとんどが満員となり、キャンセル待ちが出る状態に。各社の展示ブースにも多くの人だかりができるなど、大変な盛り上がりを見せました。

急成長を遂げるNutanix社

カンファレンスのオープニングを飾る基調講演には、Nutanix社の日本/アジア太平洋地域担当で上級副社長のマット・ヤング氏、そして、日本法人であるニュータニックス・ジャパン合同会社社長、町田栄作氏が登壇しました。

講演は世界、そして日本におけるNutanixの躍進についての紹介からスタート。2017年から2018年までの1年間でNutanix社のユーザー数は7,051人から10,610人へと増加、導入国数は125カ国から145カ国に拡大し、年間成長率は54%を達成するなど大幅な伸び率を達成しているとのことです。成長を支えるチーム、パートナー、そしてユーザーの方々に対する感謝の言葉も述べられました。

ニュータニックス・ジャパン合同会社 社長 町田栄作氏

キーワードは「インビンジブル(意識しない)」

驚異的な成長を遂げているNutanix社ですが、さらなる躍進を遂げるため「今後はプライベートクラウドとパブリッククラウドを融合させ、あらゆるクラウド向けにオペレーションの統一を目指す」と町田氏は宣言します。

「これまで私たちは、インフラやデータセンターの違いを特別意識しないでも使えるようなサービスをご提供してきました。これからは、クラウドについても違いを意識する必要がなくなるように、エンタープライズクラウドOSでご提供していきます」(町田氏)

ハードウェアとソフトウェアの違いを意識する必要がなくなれば、ユーザー自身がクラウドやハイパーバイザーを自由に選択して組み合わせられるようになります。本当の意味で「ベンダーロックインからの解放」が実現されるのです。

マシンをインビンジブル化

デリバリーがイノベーションを生み出す

現在、ITの分野ではAmazonやNetflixといったイノベーティブな企業が、商品や映像などのコンテンツを配送したり配信することで急速な成長を遂げています。

Nutanix社創立者であり代表取締役会長 兼 CEOのディラージ・パンディ氏は、こうした「コンテンツとデリバリー」がITにおけるインフラやデータセンター、そしてクラウドにもイノベーションをもたらすことになると指摘します。

「ITの世界では新しいハードウェアにばかり注目が集まりがちです。ですが、ハードウェアはあくまで仕組みのひとつに過ぎません。様々なハードウェアを自由に選択して、かつ、それらの間にある違いを意識せずに済むようにするには、エクスペリエンスを運んでくれる(=デリバリーする)ソフトウェアこそが重要になるのです」(パンディ氏)

創立者、代表取締役会長 兼 CEO ディラージ・パンディ氏

講演では「エクスペリエンスをデリバリーする」例として、オンプレミス環境とパブリッククラウド環境をワンクリックで切り替えて利用できる「Nutanix Xi Services」と、ブラウザ上から全てのユーザーに同じエクスペリエンスを提供する「Frame」のデモンストレーションが行われました。Nutanix Xi ServicesのデモではGoogle Earthの画面が表示され、VDI環境とは思えないスムーズな表示と、ワンクリックで切り替わる操作の容易さが存分に披露されていました。

クラウドのHCI(ハイパーコンバージドインフラ)化を目指すNutanix

基調講演の最後に登壇した最高製品責任者のスニル・ポッティ氏は、Nutanixの今後の市場戦略について語りました。ボッティ氏がNutanixの次なるチャレンジとして掲げたのは「インフラのHCIだけではなくクラウドのHCIの実現」でした。

Nutanixでは、仮想化基盤の統合管理ツール「Prism」に搭載されたアプリケーションライフサイクル管理とクラウドオーケストレーションツール「Calm」のほか、ワンクリックでセキュアなネットワークを実現するマルチクラウド向けネットワーキングソリューション「Flow」などの開発にこれまで取り組んできました。

これらの機能をさらに強化する存在としてボッティ氏が紹介したのがクラウドやネットワークの状況をリアルタイムで可視化して観測する新製品「Netsil」と、現在開発中のデータベースサービス「Era」です。「Era」については、『Nutanixバイブル』の著者であるスティーブン・ポイトラス氏によるデモも行われ、シンプルで分かりやすい操作画面に多くの人が見入っていました。これらの新製品が出荷される時期について、ポッティ氏は「おそらく6ヶ月程度」としています。

Eraのデモ画面

まとめ

基調講演では登壇したすべての方々が「インビンジブル」、つまりユーザーが違いを「意識しないで済む」ことの重要性を強く語っており、印象的でした。

これまで、Nutanix社はHCIの先駆者としてのイメージが強く、ハードウェアがメインの企業であると思われがちでした。しかし、本来Nutanix社は、仮想化によって複雑なサーバー基盤をシンプルかつコンパクトにする、ソフトウェアの開発と提供がメインの企業です。今回の講演では数々のソフトウェアを紹介していたことで、その特色がより強く打ち出されていたように感じます。

基調講演のタイトルにあるディスラプターとは「創造的破壊者」という意味を持ちます。タイトルに反せず、Nutanixは、「クラウドの世界を再構築する"先導者"となる」ことを宣言したのです。今後、Nutanix社がどのように進化するのか、それによってエンタープライズクラウドの分野がどう変わるのか、大いに期待したいと思います。

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