2020年3月16日

NutanixとService Now連携(前編)

昨年10月にヨーロッパで開催された.Next Copenhagenで、NutanixとServiceNowとの連携が発表されました。
本blogでは前後半に分けてこの連携で得られるメリットや概要、期待できる効果、 具体的な連携例にについて取り上げます。前半の本稿ではまずServiceNowとは何か?から、 Nutanix連携するとどのような効果が得られるのかについて解説します。

ServiceNowとは

ServiceNowとは、クラウド型のワークフロー自動化ツールです。企業の様々な情報を集約し、統合管理を実現します。 ServiceNowは 当初ITサービスマネジメントツールとしての導入が多くみられましたが、近年ではIT部門の業務に限らず、定型業務全般のワークフ ロー管理効率化や統合管理での適用事例も増えつつあります。インシデント管理、ワークフロー管理、資産管理など多くのアプリケー ションを提供するプラットフォームとして 構成されおり、ITに限らず企業内の、業務に関わる全てのサービス・業務システムを⼀元化 することができます。

ServiceNowがもたらすメリット

ServiceNowの導入効果として導⼊効果として代表的なものが「業務効率化」があげられます。 ワークフローを単一のプラットフォームに取りまとめシンプルにすることで「複雑化したサービスをフローシンプルに組み直す」 「業務の可視化」「業務の⾃動化で」が実現可能です。 また ダッシュボードから得られる情報と分析機能によって、状況をリアルタイムで可視化できるようになり、 改善のためのレポーティングの⼿間を省くことができ、精度が格段に向上します。 業務の振り分けやエスカレーションなど、従来⼈⼿で⾏っていた業務が⾃動化できることによりコスト削減や提供時間の短縮が⾒込めます。


画像は.Next Copenhagenより

単にITサービスマネジメントだけにとどまらず

冒頭部分でも言及しましたが、ServiceNowの導入効果は単にITの分野だけにとどまりません。
ServiceNowはプラットフォームとしてクラウドベースの「Now Platform」を提供しています。この「Now Platform」は 単にIT業務の変革だけではなく、お客様との関係性をより豊かなものにするカスタマーエンゲージメントの変⾰や社内オペレーションの効率化を実 現し、より⽣産性を向上させ、お客様の体験や従業員の体験を向上させることを目標としています。
ServiceNowの目指すところはテクノロジーで⼈の仕事を奪うことではなく、⼈には⼈にしかできない⾼付加価値な仕事をしてもらうことです。つまりより⾼い価値をもた らす仕事を創造することを⽬標とし、最近ではDX推進のためのプラットフォームとして導入するケースも増加しています。

Nutanixとの連携

そして、ServiceNowのSaaSサービスとNutanixのプラットフォームが連携することにより、より大きな生産性の向上をもたらします。
今回、下記の3つの領域において連携が開始されます。

  • ServiceNow CMDBのNutanixHCIの検知とモデリングでの統合
  • ServiceNowのイベント、インシデントとNutanixのアラートの統合、及びX-Playによるその修復
  • ServiceNowのリクエスト管理とNutanix上にホストされている場合のCalmプラグインによるその対応

基本アーキテクチャー

HCIの検知および構成管理以外については、Nutanix側にMIDサーバと呼ばれる、ServiceNowとNutanix間のデータ通信を 担う中間サーバを立てて相互にやり取りを行います(ServiceNowにより提供されます。)

※ServiceNow社による解説動画はこちら

期待できる効果

本ソリューションは、2つのプラットフォームを統合することにより、 単一のワークフローだけでHCIソリューションの操作を実現します。同一の会社でさまざまなプラットフォームの問い合わせ先や ワークフローが並存してしまっている場合、ServiceNowでシンプルに統合されることによって、 複雑に絡み合ったIT環境がよりシンプルになります。後編ではより実際の連携に焦点を当てて解説いたしま す。(後編に続きます)