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今さら聞けない「Nutanix」とは?

2017年12月 8日

今さら聞けない「Nutanix」とは?

日商エレクトロニクスでプリセールスを担当している河口です。
最近お客様と会話させて頂いていると、「ハイパーコンバージド」は、当然の選択肢として数えられるようになりました。ハイパーコンバージド製品を日本に引っさげてきて、普及に尽力してきた当社としては非常に感慨深いものがあります。。。

Nutanixはじめて物語 >

当初は開発環境やVDI環境への導入が多かったですが、システムに高い堅牢性が求められる金融業界や、基幹システムでの採用状況もここ2、3年ほどで急激に伸びてきている印象です。今後より一層利用が進む製品なので、まだご検討されていないお客様に向けて、簡単にハイパーコンバージドを振り返りつつ、ハイパーコンバージド製品の中でも1歩リードしているNutanixについてご紹介したいと思います。

河口 信治
河口 信治
プリセールス
元々はストレージ専門のエンジニアだったが、今はハイパーコンバージドやクラウドを組み合わせたハイブリットクラウドをご提案するプリセールスとして活動。ハイパーコンバージド製品では、Nutanixの提案、検証などに関わる機会が多い。まさに、Nutanix主催のTechイベント「.Next 2017 in NICE」に参加中の本ブログを執筆。明日帰国だが、既にフランスパンとチーズが恋しい。(こんなに美味しいとは、、、)

1.ハイパーコンバージドって?

3Tierの課題

ハイパーコンバージドとは?」を掴んでいただくために、まずはハイパーコンバージドが台頭する前のシステムについてふれたいと思います。今では、「レガシーシステム」とも呼ばれることもありますが、このブログでは「3Tier(スリーティア)」と呼ばせてもらいます。

3Tier構成イメージ
3Tier構成イメージ

よくあるやつですよね。
見ての通り、下から「ストレージ」 x 「ストレージネットワーク」 x 「サーバー」という大きく3つの層で構成。当社もHPE 3PAR x SANSW x HPE DLサーバーを始めとする3Tier構成のシステムをご提案し、多くのお客様にご採用頂いております。(その節はありがとうございます!!)

3Tierは、お客様のニーズに合わせてカスタマイズできるのが大きな特徴。以下は一例ですが、組み合わせパターンはまさに無限大。

3Tierではサーバー、ストレージ、ネットワークの組み合わせは自由
組み合わせは自由

料理で例えると、コース料理ですかね。しっかり選んで、ばっちりとお腹(お客様のご要件)を満たせます。

メニューからお好きな注文をどうぞ
ご注文をどうぞ

毎日・毎食こんな風に選べたらいいですね。とてもリッチな気分。ただ現実ではなかなか難しい。なぜなら、、、
・そんなゆっくり食べてられないし
・お財布にも優しくないし
・自分で作る、、、なんてできないし

3Tierも正に同様の問題にぶつかりました。なぜなら、スマートフォンが普及し、世の中の「サービスのあり方」が変わったからです。

世の中を変えるのはスマホから
なんでもスマホから

Facebook、Google、Amazon、Netflix、LINE、Spotify、メリカリ、etc.
保険やふるさと納税だってスマホから。
筆者の家はテレビが無いので、息子はiPadがデファクトスタンダード。
2歳頃から「YouTubeみる~」といい、実家に帰るとテレビ画面を「シャッ、シャッ」とやります。

デジタルネイティブはテレビ画面をスワイプします
※注:イメージです

新宿にはVirtual Realityのゲームセンターができ、有楽町ではGoogle Homeの看板がでかでかと。

「デジタルネイティブ」と呼ばれる人たちがどんどん登場し、様々な新しいサービスが提供され、ビジネススピードはさらに加速しています。このスピードについていくには、3Tierはあまりにも複雑で手間がかかりすぎました。

もっとシンプルに。
すぐに用意でき、必要に応じてすぐに増やせる。
そのためにも、誰でも簡単に操作できる。
そんなシステムが求められました。

ハイパーコンバージドが提供するもの

3Tierが抱える問題を解決し、求められるビジネススピードに追従できる基盤システムとは?それが「ハイパーコンバージド」です。※略称は、Hyper Converged Infrastructure=HCI

お客様のゴールは、コース料理のように「カスタマイズされたシステム基盤」を手に入れることではなく、安く・早く・美味い(品質のいい)システム基盤を使って、「サービスを提供する」こと。

お客様をこのゴールにお連れするシステム基盤として、3Tierに代わり、ハイパーコンバージドが登場し、急激に普及していきました。

ハイパーコンバージドの基本構成

ここまで、ハイパーコンバージド(HCI)が登場した背景を簡単にご紹介しました。

じゃあ結局ハイパーコンバージドってなによ?ですが、
3Tierとは異なり、ストレージ x ストレージネットワーク x サーバーを1つのアプライアンス(特定の用途に特化して設計された機器)として提供する製品です。

汎用的なサーバーを並べるだけで、3Tierの要素をもたせます。

ハイパーコンバージドのイメージ
ハイパーコンバージドのイメージ

もう見るからにシンプルですよね。というかストレージは何処に行った?って感じですよね。

ハイパーコンバージド製品によって実現方法は異なりますが、サーバー(ノード)を並べて、各サーバー(ノード)に搭載されたローカルのディスクを仮想的なストレージとして利用する技術(分散ファイルシステム)で、3Tierでの物理ストレージを排除しています。

分散ファイルシステムイメージ
分散ファイルシステムイメージ

これまで3Tierで行っていた、
・ストレージの設計
・ストレージスイッチの設定
・機器同士の接続性の考慮
など、さまざまな行為がハイパーコンバージドではいらなくなり、よりシンプルな運用が実現できます。

そして、シンプルさはスピードを生み⇒コストを削減し⇒より競争力のあるサービスを展開、、、
というポジティブなサイクルが生まれます。

ハイパーコンバージド製品

じゃあ、ハイパーコンバージドの導入を検討してみよう!となった場合、意外と選択肢となる製品が色々あり、悩ましいかと思います。

お客様が提供しているサービス、ハイパーコンバージドで稼働させるアプリケーション、既存のシステム環境、その他のご要件などによってベストな選択は変わってくるため、「これが一番!」ということはありません。なので、これからお悩み頂ける方は是非一度、弊社にご相談ください。

なお、アプライアンス製品の代表的なラインナップについて、以下にご紹介いたします。この他にも、色々と製品や構成する方法はありますが、列挙するだけではあまり意味が無いので、割愛します。

  • Nutanix(ニュータニックス):
    Nutanix社が提供するアプライアンス。国内におけるハイパーコンバージド製品の先駆け。当社が日本に展開
  • HPE Simplivity(シンプリビティ): 欧州ではNutanixと並ぶ2大巨頭の1つ。2017年にHPE社が買収
  • HPE HyperConverged: Simplivityの前からHPE社が提供。自社のストレージ製品であるStoreVirtualとサーバーを組み合わせて構成
  • Dell VxRail(ブイエックスレイル) ハイパーバイザー製品のvSphere提供するVSANという技術をベースにパッケージ化された製品

Nutanixって何がいい?

ここまで、ハイパーコンバージドの必要性や代表的な製品ラインナップをご紹介させて頂きました。
当社はお客様のご要件に合わせてご提案できるように、色々なハイパーコンバージド製品を取り扱っております。(それが最適であれば、3Tierでもご提案します)ハイパーコンバージド製品の中で最も引き合いが多いのは「Nutanix」です。ハイパーコンバージドをご検討される場合、必ずと言っていいほど選択肢に出てくる製品ですので、概要やメリットを簡単にご紹介いたします。

Nutanixって?

創業2009年、国内初のパートナーとして2012年に当社が販売を開始。当時はシリコンバレーの「Theベンチャー企業」という感じでしたが、2017年現在では、世界中に2000名を超える社員がいる大企業となっています。

Nutanixの規模

このブログ執筆中、フランスのNICEでNutanix社主催のカンファレンスが開催され、参加してきましたが、2000名を超える来場者がおり、非常に盛り上がっていました。よろしければ参加レポートをどうぞ。
.Next 2017 in Nice >

Nutanixが提供するもの

数あるハイパーコンバージド製品の中でも、特にNutanixがユニークなのは、自分達を「ハイパーコンバージド」ではなく、「エンタープライズクラウド」 として定義している点です。

今回は触れていませんが、サービスの展開スピードや運用のシンプルさを求めたとき、AzureやAWSといった「パブリッククラウド」という選択肢も当然出てきます。パブリッククラウドを利用すれば、ユーザーは物理的なサーバーやストレージがどうなっているのか気にしなくても良くなります。

Nutanixが提供するもの

ただ、パブリッククラウドが万能薬かというとそうではなく、お客様のアプリケーションやワークロードによってはコストが高くなってしまうケースがあります。一般的には、エンタープライズ市場において、ワークロードの75%は予測可能であり、これらはパブリッククラウドよりも、自社データセンターのオンプレミス環境で動かしたほうがコストメリットは出る、と言われています。

エンタープライズワークロードには所有と利用のバランスが重要

Nutanixは、パブリッククラウドとオンプレミスをバランス良く併用していくことを推奨しており、オンプレミス側を担うNutanixが、クラウドのシンプルさを邪魔しないよう、とことん追求しています。

  • パブリッククラウドのようにハードウェアレイヤーの悩みから開放(1Clickでアップデートも実現)
  • 如何なるワークロードでも稼働(ブロックやファイルストージが必要な場合もNutanixがカバー)
  • パブリッククラウドにはない柔軟な選択肢(ハードウェア、ハイパーバイザー、接続するクラウドは自由)

これらが提供できた時、お客様はシステムインフラに対して悩むことがなくなり、より一層サービスの展開、強化に注力できます。そして、これらが提供できるのは、Nutanix自らが定義する、「エンタープライズクラウド」だけです。

エンタープライズで求められるニーズを凝縮。それでいてシンプル
エンタープライズで求められるニーズを凝縮。それでいてシンプル

メンテナンスや面倒な設定など、本来ユーザーにとって不要な要素は見えなく(Invisible)して、必要な機能を使うだけ。これが、Nutanixがエンタープライズクラウドとして提供するものです。

Nutanixが向かう方向性

Nutanixはエンタープライズクラウドへの歩みを続けていきます。

Nutanix自体の管理はよりシンプルに
自社提供する無償のハイパーバイザー「Acropolis hypervisor」はより機能を強化

ユーザーがリソース(ヒト・モノ・カネ)を有効に使えるエコシステムの実現に向けて進んでいきます。

エンタープライズクラウドへの歩み
エンタープライズクラウドへの歩み

今後は、パブリッククラウドとの連携がさらに進んでいくと予想され、これまでに無い新たな課題も生まれてきます。ただ、Nutanixは既にその課題解決に取り組んでおり、具体的な解決策も提示しています。(Nutanix Xi(ザイ) ServicesやCalm(カーム)と呼ばれる機能など)>

私達を取り巻くビジネスのスピードはどんどん早くなりますが、Nutanixも負けないくらいのスピードで革新していっており、ますます目が離せません。

まとめ

ハイパーコンバージドの必要性や、Nutanixについてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
概要レベルで、細かな技術的な部分は触れていないため、「ハイパーコンバージド良さはやっぱりわからん!」や「Nutanixの良さが伝わらない!」場合、是非、ご連絡ください。

営業的な意味は抜きにし(もちろんゼロではないですが、、、)、少しでも多くのお客様がハイパーコンバージドやハイブリットクラウドなど、新たな技術を取り入れていくことで、「何か(サービス品質、お客様の課題、など)」が、ポジティブに変わっていくところを見たいと願っています。

もちろん、ハイパーコンバージドやハイブリットクラウドが最適解ではないことも多々あります。 そのことをしっかりと把握しながら、皆様と一緒に進んでいければ幸いです。