2021年2月 8日

【ブログ】
クラウド・AIが主導する進化した運用ツール
"HPE InfoSight for Servers"を使ってみた!

こんにちは。日商エレクトロニクスでHPE製品のプリセールスを担当する佐久間です。 HPEではサーバーの運用負荷を軽減すべく、クラウド・AIが主導する進化した運用ツール"HPE InfoSight for Servers"を提供しています。本記事では、"HPE InfoSight for Servers"を実際に使ってみることでどのようなことが出来るかをご紹介したいと思います。

"HPE InfoSight for Servers"とは

HPE InfoSight for serversは、2017年にHPEが買収したNimble Storageが2010年から提供しているツール(InfoSight)をHPEサーバーの製品にも拡張したツールです。HPEのビッグデータ解析基盤に世界中の導入済みHPE製品のセンサーデータを収集し、機械学習/AI解析。障害の予兆検知やリアルタイムの診断結果を提供し、運用・保守業務の効率化を実現しています。
また、このツールはなんと無償で提供しています!


Nimble StorageのInfoSightについては過去に投稿した記事をご覧ください。
AIの力でトラブルを未然に防ぐ!HPEが提供する最強のAIエンジンInfoSightの効果とは?

"HPE InfoSight for Servers"を実際に使ってみた

実際にInfoSight for Serversを使ってみることによって、どのようなことが出来るかをご紹介します。

①HPE InfoSight for Serversを利用する前に

まず、HPE InfoSight for Serversを利用するには、中継サーバーとして"HPE iLO Amplifier Pack"(無償提供)という仮想アプライアンスを立てる必要があります。このことでHPE iLOからハードウェア情報を中継サーバーへ集約し、HPE InfoSightへ情報を送る仕様となります。 また、サーバー側のインターネット接続設定は一切不要となり、中継サーバーからHTTPプロキシ経由の接続をすることでセキュリティ面の不安も最小限に抑えることが出来ます。


HPE InfoSight for Serversへのサーバー登録をする際はこちらをご参照ください。
HPE InfoSight for Serversお使いになる前に
注)Nimble や3PAR、 Primera、SimpliVityなどではHPE InfoSightとの連携方法は異なりますので各製品のユーザーガイドをご確認ください。

②分かりやすいクラウド型監視

HPE InfoSight for Serversは、SaaSとして提供しているツールのため、ネットワークに繋がる携帯端末やPCのブラウザから場所を問わずサイトへアクセスすることができます。(サインインするためにはHPEパスポートアカウントが必要となります。)
https://Infosight.hpe.com/

こちらのHPE InfoSightのサイトはProLiantだけではなくNimbleや3PAR、Primera、SimpliVityなどと言ったHPE製品もHPE InfoSightと連携していれば一元的に管理することが出来ます。先ほどの画面からサインインすると、以下のような画面が表示されます。

注)HPE InfoSightの画面は英語表記のみの提供です。日本語表記が必要な方はブラウザのページ翻訳ツールをご利用ください。
あくまでも私見ですがGoogle Chromeを使った自動翻訳ではほとんど問題なく見ることが出来ました。


今回は自社に設置している検証機のProLiant DX360×4台をHPE InfoSightへ繋いでいます。こちらの[Operational]画面では登録しているサーバー全体の状況を確認できます。異常が発生しているサーバーがある場合は色で分かりやすく表示されます。
また、確認したい対象サーバーの詳細情報も確認できます。


この画面では、障害発生したコンポーネント、ファームウェア、ドライバまわりの情報だけではなく、サポート期日やこのサーバー上で問題発生した際のアラート、ケースの一覧なども確認することが出来ます。
また、画面右上の赤枠にはハートビート(ヘルスステータスの概要)とヘルスログ(AHSログ)の受信時間が表示されます。
ハートビートは10分に1回ヘルスログは1日に1回、HPE iLO Amplifier Packから受信する仕様になっています。
そのため、ハードウェア障害が生じた場合は最長でも10分以内にアラート通知できる仕様になっています。

③これでトラブル対応を効率化!

HPE InfoSight for Serversでは冒頭でご紹介した通り、機械学習/AI解析により、以下のような機能でアラートとして表示してくれます。
・障害予兆の機能:メモリやディスクといったコンポーネントが完全に故障となる前に障害の可能性をお知らせする機能。
・突如のシステム停止を未然に予防する機能:システム停止等の問題が起こるファームウェアを使用している場合にアップデート推奨をお知らせする機能。

このことにより、突発的な障害対応数を削減することが出来ます。
それではアラートについて見ていきたいと思います。アラートは[Wellnes]画面より確認することが出来ます。


左上のIssue Summaryからどのコンポーネントにアラートが発生しているかが一目でわかるようになっています。
また、画面下のアラート一覧では青枠のようにケースオープンしているかどうかを確認することができます。
ケースオープンしているアラートがある場合はSUPPOT CASE IDの項目にケースIDが表示されます。
また、メール通知設定も出来ますのでアラートが発生した際は以下のようにメール通知で確認することも可能です。


HPE InfoSight for Serversではメールや電話を使わずHPE InfoSight上でケースオープンが出来ます。方法は簡単です。
[Wellness]画面にてケースオープンしていないアラートについては下記画面のようにSUPPORT CASE IDの項目が「Create a new case」と表示されますので、
こちらをクリック→CREATE A NEW CASE画面より HPE保守窓口とコンタクトするための必須情報を記載するだけでケースオープンすることが出来ます。
※機器情報、アラート内容の詳細等は自動で記載されます。


また、HPE InfoSight for Serversでは自動ケースオープンの機能もあります。
以下の設定画面から事前にコンタクト用の情報を入力することでCriticalなサービス維持に影響を与える可能性があるアラートについて自動的にケースオープンおよびケースオープンをメールでお知らせする機能が付いています。こちらを利用することで常に監視をする必要性もなくなります。

まとめ

今回は実際にHPE InfoSight for Serversを使ってみることでどのようなことが出来るかをご紹介しました。
HPE InfoSight およびHPE InfoSight for Serversは自律的な管理、修復、最適化ができるよう日々開発されています。
現状のサーバー運用の問題に対して、このようなクラウド・AI機能を駆使したツールを利用することでどう解決できるかを検討してみるのも良いのではないでしょうか?

参考URL:
・HPE InfoSight for Servers
https://www.hpe.com/jp/ja/product-catalog/detail/pip.hpe-infosight-for-servers.1011200128.html
・HPE Amplifier Pack
https://www.hpe.com/jp/ja/product-catalog/detail/pip.hpe-ilo-amplifier-pack.1009838729.html

佐久間 輝

佐久間 輝
日商エレクトロニクス株式会社
プラットフォーム本部 第二プラットフォーム部 HPE GreenLake推進課
HPE製品 プリセールス担当