Campus Advanced Series
エンタープライズ向け長距離xDSL構内モデム
Nexcomm Systems、Rad Data Commnications、日商エレクトロニクス
xDSL構内モデム製品「Campus Advanced Series」は、電話線を利用して、長距離かつ高速、安定したデータ通信が可能な伝送装置です。 日商エレクトロニクスは15年にわたる豊富な販売実績を持ち、その実績に基づいたテクニカルサポートを行っています。
導入事前調査(DSL、XLP)
xDSL構内モデムを導入するにあたり、発生し得る障害などを回避し、迅速かつ正確に機器を導入するために、導入事前調査の実施をお勧めします。なお、機器設定や設置方法については、製品同梱のユーザーマニュアルをご参照ください。
配線図面の入手やヒアリング
電話配線ルートなどが確認できる図面を入手したり、配線状況をよくご存じの電話業者などにヒアリングします。特に配線距離および線種については十分調査が必要です。また、この調査時点での配線距離に応じて製品選定を行います。
目視調査
図面やヒアリング内容を目視調査し、実際の電話配線を確認します。そのとき、電話線の種類や配線長を確認します。
既設配線の線種、線径
線種は以下の三つのどれにあてはまるかを確認します。基本的にDSLで利用する場合には、ツイストペア線>カッド線>平行ケーブルの順で品質が悪くなります。また、併せて線径なども確認してください。線径が太い場合には、接続距離が長くなります。
ツイストペア線:電子ボタンケーブル/CPEV1など
2芯(1P)を互いにより合わせている電話線です。電話線の中では一番品質が良いとされています。
カッド線:構内ケーブル/CCPなど
4芯(2P)をまとめてより合わせている電話線です。ツイストペアの次に品質が良いですが、同一カッド内の4芯(2P)の中に異なるDSL方式や信号方式が共存すると通信障害が発生する恐れがあります。
平行ケーブル:TIVFなど
電話線の中でも一番品質の悪い電話線です。特に外来からのノイズに対しては非常に弱く、これが原因でDSLなどの接続ができない可能性もあります。従って、幹線部分(MDF~IDFなど)に平行ケーブルがあった場合には、十分な事前検証が必要です。
機器設置場所
19インチラックや収納盤など機器の設置場所を決定します。このとき、MDFから設置場所までの配線ルートや配線長を考慮しつつ、季節を通して以下の環境条件を満たすことを確認します。
- 風通しが良いこと
- 埃が多くないこと
- 機器設置スペースが高温(40℃以上)にならないこと
- 排水が良いこと、特に地下室などに設置するときには水が入ってこないこと
予備配線の有無
使用可能な予備線の有無と配線ルートを確認します。xDSL構内モデムでは障害時などに予備線があると非常に重宝します。
電源
設置場所に100VAC電源(アース付き)が確保できることをご確認ください。その際、ニュートラルとアース間が、1V以下であることをご確認ください。
実環境テスト
xDSL構内モデムは電話線の太さや接続距離はもちろん、電話端子盤の接触具合などにより、速度や安定性に大きな差が生じます。上記のような目視調査以外に、実際の機器をご利用いただき、実環境での安定稼働や速度の確認をお勧めします。
評価機貸し出し
日商エレクトロニクスでは、これらの実環境テストのために一週間無料お試しプログラムを設けておりますので、ぜひご利用ください。
一週間無料お試しプログラムのお申し込みはこちら
テストマニュアル
具体的な実環境テストの方法や接続構成などについては、マニュアルをダウンロードしてご参照ください。
実環境テストマニュアルダウンロード
接続構成図(DSL、XLP)
製品の導入にあたり、下図のように電話回線をMDF内にて折り返し、PBXを通らない接続構成にご変更ください。
接続構成図
サポート範囲
Campus Advanced SeriesのxDSL構内モデムは、日商エレクトロニクス作成の日本語マニュアル記載以外の使用方法、設定方法、設定内容はサポート対象外とさせていただきます。
積み置きの禁止
xDSL構内モデムは、これまでのアナログモデムに対し自己発熱量が比較的多くなっています。そのため、xDSL構内モデムや電源アダプターを積み置きしたり集中設置すると、機器周囲温度および機器そのものが非常に高温になり、モデムや電源アダプターの極端な寿命低下を引き起こします。
xDSL構内モデムを設置する場合には、絶対に積み置きしないでください。また、19インチラック内に設置される場合には、必ず1U程度のスペースを空けてください。
日商エレクトロニクスでは、これらの条件に対応できるラックをご用意しています。
放熱効果を考えた縦置きラック CAMPUSラック
機器周囲環境
機器周囲温度が高い場合、モデムや電源アダプターの極端な寿命低下を引き起こします。特に屋外設置、収納盤内への設置など、機器周囲温度が高くなることが想定される場合には、気温が上がる夏場も考慮し、空冷ファンの取り付けなど、放熱対策を十分実施してください。
電源アダプター
xDSL構内モデムに付属される電源アダプターは、少しずつ確実に消耗していきます。電源アダプターの周囲温度に大きく左右されますが、ある一定期間の経過とともに入力電圧が下がり、xDSL構内モデムが起動しなくなる場合があります。特に電源アダプターの周囲温度が50℃を超えるような場合には、 3~4年程度で交換されることを推奨します。
障害切り分け情報
xDSL構内モデムは、非常に簡単に利用でき、トラブルの少ない装置ですが、まれにリンク障害などが発生します。その場合には、以下の情報を参考にご対応ください。
また、障害発生時のお問い合わせやご不明な点につきましては、製品購入時の販売代理店へお問い合わせください。
障害切り分け方
想定原因 | 障害切り分け方法 | 障害解決策 |
---|---|---|
装置故障 |
|
機器交換、修理 |
誤接続 接続機器不良 |
|
正常な電源投入、 LAN接続 |
配線不良 ケーブル断線 コネクター接触不良 |
|
ケーブルの張り替え、 ケーブルの修理、 コネクターの変更、 配線変更 |
距離限界 ノイズの影響クロストーク |
|
装置変更、 ノイズ発生源の除去、 予備線などの利用 |
販売終了/サポート終了
販売終了・サポート終了製品については、以下をご参照ください。
なお、以下に記載の製品は全て販売及びサポート期間終了しております。
機種名 | 概要 | 後継機 |
---|---|---|
ASMi-54J![]() |
双方向11.4Mbps/8.0km(4線・2線) | N562 ASMi-54L |
N502J![]() |
双方向11.4Mbps/8.0km(4線・2線) | N562 ASMi-54L N502J販売終了のお知らせ |
NS4012G![]() |
双方向4.6Mbps/8.0km(4線) | ASMi-54 (ASMi-54×3台でNS4012Gと同数のDSLポートを確保) NS4012G販売終了のお知らせ |
XL-1010M![]() |
双方向 9.2Mbps/8.0km(4線・2線) | N562 ASMi-54L |
NM540![]() |
双方向11.4Mbps/8.0km(4線・2線) | N562 ASMi-54L |
NBG440![]() |
双方向4.6Mbps/8.0km(4線) | N562 ASMi-54L NBG400Rシリーズ販売終了のお知らせ |
NBG420![]() |
双方向2.3Mbps/8.0km(2線) | N562 ASMi-54L NBG400Rシリーズ販売終了のお知らせ |
NR104G![]() |
双方向2.3Mbps/8.0km(2線) | ASMi-54L |
XL-4000![]() |
双方向10Mbps/1.2km(2線) | N562 ASMi-54L |
Campus-7000 Campus-7000S ![]() |
下り7Mbps、上り928Kbps/6.0km(2線) | N562 ASMi-54L ※音声重畳は利用できません。 |
Campus-Pro Master Campus-Pro Slave ![]() |
双方向20Mbps/1.0km(2線) | N562 ASMi-54L ※音声重畳は利用できません。 |
Campus-Lite![]() |
双方向2Mbps/7.0km(2線) | N51 |
Campus-RS/V.35 Campus-RS/X.21 ![]() |
双方向2.3Mbps/7.7km(4線) | N562 ASMi-54L |
MXL-2300![]() |
双方向2.3Mbps/7.0km(2線) | N562 |
NR304G-4W![]() |
双方向4.6Mbps/8.0km(4線) | N562 ASMi-54L |
NR304GH![]() |
双方向2.3Mbps/8.0km(2線) | N562 ASMi-54L |
Campus-RS/REX![]() |
双方向2.3Mbps/7.7km(4線) | N562 ASMi-54L |
NM200S![]() |
双方向2.3Mbps/6.5km(2線) | N51 |