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AIの力でトラブルを未然に防ぐ!HPEが提供する最強のAIエンジンInfoSightの効果とは?

2018年5月 7日

AIの力でトラブルを未然に防ぐ!HPEが提供する最強のAIエンジンInfoSightの効果とは?

管理者の最大の悩み事はいつもシステムトラブルです。トラブルが一旦起きると全ての通常業務を止めて最優先でトラブル対応をしなくてはなりません。また一度トラブルを起こしたシステムは「また起きるかも」という不安を持ちながら運用していかなくてはいけません。この管理者の悩みを解決するHPEのAIエンジンInfoSightについてHPEのエバンジェリストが解説します。

高野 勝
高野 勝
日本ヒューレット・パッカード
データプラットフォーム事業統括 エバンジェリスト
国内SIerでシステムインテグレーションのエンジニアを経験後、外資系ストレージベンダーを経てHPEへ入社。現在はデータプラットフォーム事業統括部に籍を置きストレージ業界の課題や展望など自社製品にとらわれない啓蒙活動を広く行っている。Microsoft製品にも明るくMicrosoft MVPを6年連続受賞している。

こんにちは。日本ヒューレット・パッカードの高野です。
前回のブログでは3PARに搭載されるメモリを使った最新技術の解説からデータをシームレスに移行するフェデレーション、そしてHPEが提唱するメモリドリブンコンピューティングの"The Machine"について書かせていただきました。メモリドリブンコンピューティングは今年になってIT業界のホットキーワードに出てくるようになり、注目があつまる分野となっています。今回のブログでは常にITの管理者の悩みのタネになっているシステム障害を未然に防ぐ仕組みについて書いていきたいと思います。

IoT + BigData + AI = InfoSight

ITの管理者にとってシステムトラブルは常に悩みのタネになっています。そしてITが業務の根幹に入っていくにつれてその重要度が高くなり、システム障害を起こした時の影響は日増しに高くなってきています。外部向けのシステムで障害が起きてしまった場合は企業のブランドイメージを損なうだけでなく、場合によっては監督官庁への報告が義務付けられているものもあります。こういった背景は今までずっとあったのですが、問題が起こる原因は多岐にわたるため対処方法が無かったというのが実情です。近年こういったシステムトラブルを劇的に減らすことができる可能性を持った技術が登場してきました。AIです。

昨年HPEはいくつかの企業買収を行いましたが、その1つとしてNimble Storageがあります。Nimble Storageが持っていたInfoSightという仕組みがシステムトラブルを未然に防ぐAIの技術です。

InfoSightの仕組みを簡単にご紹介すると、Nimble Storageはストレージの稼働情報を毎秒収集しており、この情報を5分に1度InfoSightのクラウドサイトへ情報をアップロードしています。この情報はInfoSightがこの世に登場してから全て蓄積されています。この膨大な情報をAIやデータアナリストの力を使って予測分析し、InfoSightは問題点を発見しその対処法を自動で通知します。

Nimble StorageがIoT対応の機械、集まった情報がBigData、そして分析のエンジンがAIという旬なキーワードが詰まった最新テクノロジーですが、これを作り上げたのが7年前というのですから驚きです。

予測分析ができる事で、システム管理者は壊れる前に将来起こるであろうシステムトラブルを知ることができます。これによりトラブルが起きる前に対処が可能ということです。

バグ情報というのは重要なものから軽微なのまで非常に多くあり、その全てに対処するのは現実的ではありません。また特定の環境でしか起きないことというバグも多数あり、この状況が自社に当てはまるかを判断するのは容易ではありません。

これらを判断するエンジンとしてAIを使うのは非常に効果が高いと言えるでしょう。

また、InfoSightにはHPEの保守メンバーが過去に対処した状況も入力されていますので、世界の何処かで誰かが起こしたトラブルやバグ情報もここに入っています。いわゆる「既知のバグ」によるシステムトラブルは高い確率でInfoSightが見つけ出す事ができるでしょう。

このInfoSightの仕組みはすでに7年間運用されており93%のトラブルケースはInfoSightが自動で発見しています。システム管理者が自分で見つけ出すのは7%しか無いということですね。

InfoSightから送られた予測と対処方法(リコメンデーション)に従ってお客様が対処作業をすると、対処済みになったという情報が次の5分に1回のタイミングでInfoSightへ通知されます。保守作業員が動かずに対処が終わってしまうパターンです。この自動トラブルケースクローズが現在86%という実績が出ています。

InfoSightの力を最大限発揮したNimbleストレージ

InfoSightですが、すでのご紹介したとおり元々はNimble Storageが持っていた技術ですが、やはりNimble Storageについてもご紹介しないわけにはいかないでしょう。

Nimble Storageの特徴の1つが簡単導入、簡単管理です。

初期設定もストレージのホスト名、IPアドレスを決めたらほぼ完了。後はデータを置く場所のサイズと用途(ESXやSQL Serverなど)を決めるくらいです。

RAIDの設定や細かい情報はシステム推奨の設定がすれに入っていますので考える必要はありません。

普通ストレージの選定をする際はエンジニアの方にお願いして計算ツールを使ってモデルやディスク本数を決めてもらったりしていましたが、Nimble Storageは各モデルで性能があらかじめ決まっています。(カタログに書いてあります)

ですので、必要な容量ディスクシェルフの本数を選んでいただくだけで構成が簡単に組めてしまいます。

簡単運用については既に紹介したInfoSightを使った管理という事ですね。

Nimble Storageの特徴の2つ目はハイブリッドストレージでもオールフラッシュ並の速さが出るということです。

先程セットアップ手順で紹介したストレージの使用用途にポイントがあります。

InfoSightは全世界からこの使用用途の情報も集めており、どのアプリケーションがどんI/Oパターンを持っているか分析しています。この情報をNimble Storage側に入れ込むことで非常にキャッシュヒット率が高いという特徴があります。AIの力でキャッシュヒット率を限界まで高めることでオールフラッシュ並のスピードを実現しているということです。

またCASLと呼ばれるアーキテクチャでランダムI/Oの書き込みが発生した場合もメモリ上でシーケンシャルI/Oになるように並び替えてディスクへ書き込む事で、ディスクからリードする状況になっても非常にリードが早いという特徴もあります。

InfoSightの次の一手とは?

ご紹介したInfoSightですが、元々Nimble Storageが持っていた技術ですので現状InfoSightにフル対応しているのはNimble Storageだけです。

昨年12月に開催されたDiscoverというイベントで下記の発表があり、HPEの製品群、「サーバー」・「ストレージ」・「ネットワーク」・「コンバージド」へ展開されることがアナウンスされました。

その第一弾として3PARのVMware連携の部分について2月に対応バージョンがリリースされました。我々が思っているよりも早いスピードで対応が進んでいるようですので、他の製品についても近い内にアナウンスできるのではないでしょうか?

ちなみにInfoSight自体は無償サービスですが、3PARの旧製品をお使いの方も対応バージョンにOSと管理モジュールをUpdateしていただくことでInfoSight対応できるようになります。恐らく他の製品群も対応バージョンに上げていただくことでInfoSightが使えるようになるのだと思います。(確定ではないのでアナウンスをお待ちくださいね)

今までストレージとストレージにアクセスしてくる周辺情報しか分析できなかったInfoSightにサーバーやネットワークの情報が入ってくると、各製品を串刺しで分析できるようになり、今までわからなかった事がもっとわかるようになってくることでしょう。

InfoSightは現在は保守用のエンジンになっていますが、このAIの力は非常に強力なエンジンですので、これから保守以外のサービスにも使われたり連携していったりするかもしれません。

この辺も新しい取り組みが出てくるようですので楽しみにお待ち下さい。

いかがでしたでしょうか?3回にわたりHPEの3PARやその未来、新しくポートフォリオに入ってきたNimble Storage、そして次世代のHPEのAIエンジンInfoSightをご紹介してきました。

どの技術も非常に面白くワクワクするようなものばかりです。

次の基盤の製品選定どうしようかな?と思われている方や、何かAIの技術を使ってみたいと思われている方は、まずはこういったAI技術をフル活用した製品を使ってみるというのも良いのではないでしょうか?