日商エレクトロニクス

Innovation Leading Company

ヤフー株式会社様

ジュニパーM/MXシリーズ導入事例

企業名:ヤフー株式会社様

国内最大級の総合ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」を運営するヤフー株式会社(以下、ヤフー)では、バックボーンネットワークを仮想化。新サービスの提供や日々増え続けるトラフィックへと柔軟に対応できる体制を構築すると同時に、OPEX/CAPEXの削減にも成功した。ジュニパーネットワークス(以下、ジュニパー)製品群が、そのネットワークを実現しているという。ネットワークを仮想化した背景とその効果についてお話を伺った。

ユーザープロフィール

「ジュニパーのロジカルルーターでネットワークを仮想化しました。『Yahoo! JAPAN』のサービスも、その一つで運用しています」

企業名:ヤフー株式会社様
http://www.yahoo.co.jp/
創業:1996年1月
所在地:東京都港区
事業内容:インターネット上の広告事業、イーコマース事業、会員サービス事業

ヤフー株式会社 サイトオペレーションズ部 部長 松谷 憲文氏(左)
ネットワーク1 リーダー 高澤 信宏氏(右)


ヤフーの事業概要

松谷氏

「トラフィック量は一年前と比べて倍増しました。」
ヤフー株式会社
松谷 憲文氏

吹き出しヤフーの概要を紹介してください。

当社はポータルサイト「Yahoo! JAPAN」を軸に、100を超えるインターネットサービスを展開しています。生活を豊かに、便利に、そして価値あるものへと推進する「ライフ・エンジン」を目指しています。

吹き出し「Yahoo! JAPAN」には、どのくらいのアクセスがあるのでしょうか。

一日あたりのページビューは15億アクセス以上で、ユニークブラウザ数は一カ月あたり約2億以上にのぼります。ここ数年、外部リンクや会員向け決済機能といったオープン化を促進し、さらに動画配信サービスや広告事業などを充実させてきたことで、トラフィック量は一年前と比べて倍増しており、さらに増大しても快適にご利用いただけるネットワークの構築を目指しています。

ジュニパー製品でバックボーンネットワークを仮想化

吹き出しヤフーにおけるネットワーク構築・運用のポリシーを教えてください。

さまざまなインターネットサービスを提供している当社にとって、ネットワークはビジネスの生命線です。そのため、ネットワークが止まってしまうことは絶対に許されません。また、常に新たなサービスを追加したり、システムを拡張したりしていますので、
運用のしやすさと拡張性も重要なポイントとなります。

吹き出しジュニパーの製品でどのようなネットワークを構築しているのですか。

2007年3月に既存のジュニパー製品で構築したバックボーンネットワークを刷新しました。
現在は、ジュニパーネットワークスMX480ユニバーサル・エッジルーターをはじめ、MX960ユニバーサル・エッジルーター、
M320マルチサービスエッジルーターなど、計16台のジュニパー製ルータープラットフォームでネットワークを運用しています。

VPLS(Virtual Private LAN Service)を利用してネットワークを仮想化しており、一つの物理的なネットワーク上に「インターネットサービス用のネットワーク」と二つの「社内業務用のネットワーク」、計三つの仮想ネットワークを構築しています。


ネットワーク構成図

VPLSの導入メリット

吹き出しVPLSを利用することでどのようなメリットがあるのでしょうか。

VPLSを利用すれば、スイッチを各拠点に設置することなく、ルーター上で一つのブロードキャストドメインのL2ネットワークを展開することができます。

吹き出しVPLSで大規模なネットワークを構築した事例はまだ少ないと聞きます。そのような先進的なプロトコルを採用することに不安はありませんでしたか。

確かに当社の知る限り、国内のサービスプロバイダーがVPLSでバックボーンネットワークを構築した例はほとんど見当たりませんでした。

そのため、広域イーサモデル(Q-in-Qなど)も検討しました。しかし、広域イーサモデルですとスイッチの投資が追加で必要となってしまうこともあり、VPLS網の構築を模索しました。

ただし、VPLSを構築するといってもインターネット・ドメインに適用する案では、既存網への新規プロトコルによる影響やサーバーの負荷分散などの理由から東日本エリアと西日本エリアのネットワークを分けている当社のネットワークトポロジーには不向きで、二カ所のネットワーク、二つのサービスを一元的に管理するのが難しいという結論に至りました。

そのような課題に悩んでいる中、仮想化ネットワークという話が出てきました。仮想化ネットワーク は、一つの論理ネットワークの
トラブルがほかの論理ネットワークへと影響することがなく、新たな機器を追加せずにネットワークを自由自在に追加したり拡張したりできます。そのため、この機能を用いてVPLSの導入にチャレンジするべきだと判断しました。

仮想化ネットワーク(Junos®機能名:ロジカルシステム)の導入メリット

高澤氏

「万が一の場合でもパケットロスなしで経路制御やフォワーディングを継続できます。」
ヤフー株式会社
高澤 信宏氏

吹き出しどのくらい簡単に論理ネットワークの追加や拡張ができるようになったのでしょうか。

ネットワークを追加したり拡張したりする際、従来であればそれぞれの現場に出向いてネットワーク機器を設置し、それぞれの機器の設定を行うのが当たり前でした。しかし現在では、管理コンソールから数十分の作業で基本的な設定は完了できます。またジュニパー製品で統一することで、ネットワークの管理やメンテナンスもJunos®で一元的に行うことができるので、運用管理も効率化されました。

現在、三つの仮想化ネットワークを運用していますが、理論上は一台のルーターで15個の仮想ネットワークを構築することが可能だと聞いています。

また、一台のルーターを仮想化ルーターとして論理的に分割し、複数のルーターとして設定や操作を個別に行えるようになりますので、ネットワーク機器のCAPEXを抑え、資産を有効活用できるようになります。しかも、設置スペースや消費電力が削減されることからCO2の削減効果も見込め、ネットワークの構成がシンプルになるのでOPEXも大幅に削減されます。具体的に言えば、現在のネットワーク構成であれば、計算上50台以上のルーターが必要になりますが、それを16台のルーターでまかなっています。


吹き出し一つの物理的なネットワークに依存してしまうので、リスクが高まるということはないのでしょうか。

その点を考慮して、採用する製品を決めました。例えば、ジュニパー製品に搭載されているNSR (Non-Stop Routing)機能で、機器にトラブルが発生してもパケットロスなしで経路制御やフォワーディングを継続することができます。
また、OSアップデートする際にISSU(In Service Software Upgrade)という機能が用意されているため、運用を止めずにOSのバージョン更新ができる点は、もう一つの安心材料です。

日商エレクトロニクスへの評価と期待

吹き出し仮想化ネットワークの構築を通じて感じた、日商エレクトロニクスへの評価や印象をお聞かせください。

日商エレクトロニクスは、ネットワーク構築の検討段階から当社のビジネスモデルやその将来性を理解し、効率的で、信頼性が高く、しかも柔軟なネットワーク環境とはどんな姿かというゴールイメージを見据えながら提案をしてくれました。ネットワークの仮想化というのはそのような提案の一つだったのですが、当時を振り返ればかなり先進的な取り組みでした。しかし、日商エレクトロニクスではすでに仮想化機能による大規模なネットワークを構築した実績があったので、安心してサポートを任せることができました。

また機器の検証に関しても、日商エレクトロニクスの検証センターにおいて実機による検証をサポートしてもらえたので、スムーズかつスピーディーにシステムを構築することができました。例えば、当社内のネットワークで、仮想化ネットワークやVPLSのような機能のテストや動作確認の検証作業を行うのは容易ではありません。検証環境を用意してもらえるだけでもとても助かりました。

吹き出し今後、ネットワークを拡張する予定などはありますでしょうか。

大規模な拡張は予定していませんが、現在、近い将来広がるIPv6ネットワークに対して、IPv4からの移行時に発生する問題に対する対応策を検討しています。また同時に、IPv6によって実現する新たなサービスの可能性にも対応できるよう、さまざまな取り組みを実施しています。

日商エレクトロニクスは、ネットワーク全般の知識や経験が豊富で、丁寧かつ迅速なサポートを提供してくれています。
今後も、バックボーンネットワークのみならず、システム基盤全体を高度化させるような提案を期待しています。

日商エレクトロニクスへの評価と期待

写真左から
ヤフー株式会社 サイトオペレーションズ部 部長 松谷 憲文氏
日商エレクトロニクス株式会社 サービスプロバイダ事業本部 第二宮業統括部 原田 隆一
同事業本部 マーケティング統括部 千田 祐人
同事業本部 第二宮業統括部 統括部長 中田 豊
同事業本部 第一技術統括部 チーフ 尾﨑 規広
同事業本部 第一技術統括部 藤枝 真子
ヤフー株式会社 サイトオペレーションズ部 ネットワーク1 リーダー 高澤 信宏氏

*取材日 2010年3月
*記載の担当部署は、2010年4月1日時点の組織名です。

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