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東京日産コンピュータシステム株式会社様

VirtualNavigate導入事例

企業名:東京日産コンピュータシステム株式会社様

東京日産コンピュータシステム株式会社(以下、TCS)は、IT基盤最適化をコンセプトにサーバー仮想化を始め、幅広いソリューションサービスを展開し、 IBMプレミアビジネスパートナーに6年連続認定されている。同社は日商エレクトロニクス NETFrontier Center内の仮想化マルチベンダーソリューションセンター(VMSC)において、主要サーバー仮想化製品の比較検証を実施した。本検証の目的とその成果、そしてVMSCについてお話を伺った。

ユーザープロフィール

サーバー仮想化製品の強み・弱みを
VMSCでの比較検証で数値として把握。
ソリューション提案の裏づけができました。

企業名:東京日産コンピュータシステム株式会社様
http://www.tcs-net.co.jp/
設立:1989年3月
所在地:東京都渋谷区
事業内容:ソリューションサービス(統合/分散、運用管理、構築、アプリケーション導入)、データセンター、人材派遣、パソコンサポート、OA研修、オフィスサプライ

写真左から
東京日産コンピュータシステム株式会社 ソリューションサービス
ソリューション推進グループ グループリーダー 竹下 勝氏
ソリューション推進 主任 長嶋 啓氏
IT推進 係長 大島 靖雄氏
IT推進 係長 漆原 豪氏


ソリューションサービスが事業の中心

天川氏

「2005年からサーバー
仮想化への取り組みを
始めました。」
東京日産コンピュータ
システム株式会社
天川 正次氏

吹き出しTCSについてお教えください。

1982年3月に日本アイ・ビー・エム株式会社がビジネス・パートナー制度を始めた時、東京日産自動車販売株式会社が1期生として特約店契約を締結し、コンピュータ事業部を発足させたのがそもそものスタートです。

そして1989年3月に東日カーライフグループという持ち株会社傘下の事業会社として分社・独立しました。2004年3月のJASDAQ上場を経て、今年は設立20周年にあたります。

当初はハードウエアの販売からスタートしましたが、ここ数年はシステムエンジニアによる基盤構築サポート、データセンターおよびヘルプデスクを中心としたカスタマーサポート、運用管理、人材派遣などのソリューションサービスが事業の中心になっています。

吹き出しサーバー仮想化にはいつ頃から取り組まれているのですか。

サーバー仮想化ソリューションへの取り組みは、2005年度から某大手自動車会社のプロジェクトで検証の段階から一緒に始め、三年にわたりかかわってきました。クライアントの多種多様な要求にお応えしながら、移行作業まで実施してきたことで、ずいぶんと鍛えられました。


複数製品を比較検証する必要性

吹き出しVirtualNavigate(現CloudNavigate)サービスの一環として提供されているVMSC(※1)を利用されたのは、どういう経緯からですか。

当社ではサーバー仮想化に取り組み始めた2005年からVMwareに注力し、同社のパートナーとなり、クライアントに提案・構築をしてきました。クライアントからもVMwareに強い会社という評価をいただいており、構築の苦労話を聞かせて欲しいなどのご要望を多々いただいておりました。最近では、 VMware以外の仮想化ソフトウエアにも注目が集まっており、Microsoft社のHyper-Vと比較して、どちらが適しているか教えて欲しいという質問を受けることも多くなってきました。

そのため、VMware以外の仮想化製品について、検証に基づいた正しい評価を知る必要があり、比較検証の必要を感じていました。

竹下氏

「VMwareに強い会社
という評価の裏づけが
必要でした。」
東京日産コンピュータ
システム株式会社
竹下 勝氏

そのような時、日商エレクトロニクスからVMSCを使って製品の検証ができるというお話をいただきました。

吹き出し貴社内でも仮想化製品の検証は行ってこられたと思いますが。

もちろん社内にはVMwareに関する検証環境を持っています。ただ、同時に複数製品の比較を行うことができるだけのサーバーやストレージを用意することは、困難でした。

特にライブ・マイグレーション機能やパフォーマンスのテストを同時に行おうとすると、かなりのサーバー台数が必要です。社内では、そこまで考慮した検証環境の構築は、難しかったのです。

(※1)仮想化マルチベンダーソリューションセンター(VMSC)
主要仮想化ソフトウエア(VMware Infrastructure3、Microsoft Hyper-V)が常設されており、サーバー仮想化ソフトウエアの機能比較検証、アプリケーション動作確認、パフォーマンス検証を、お客様が実施できる日商エレクトロニクスの検証センター。製品デモンストレーションやトレーニングも可能。ソフトウエア、ハードウエアを持ち込んでの検証もできる。


製品別の特性を明確化する

吹き出し今回の検証の目的をお教えください。

経済環境の影響もあり、企業ではサービスレベルを維持し、かつコスト、環境を考慮したインフラの構築を進めています。その中で注目され、活用されているのがサーバー仮想化であり、それを実現するのが仮想化製品です。

今日、仮想化製品の種類も増えていますので、比較検証を実施することで製品別の特性を明確にし、クライアントへの提案材料にしたいと考えました。先にもお話したように製品を比較しての意見を求められるケースも増えていますから、比較検証は必要なのです。

各製品の機能比較だけでなく、インタフェースの使い勝手など製品仕様に記載されていない部分の比較検証も実施したいと考えていました。

また、今後VMware以外の仮想化ソフトウエアを取り扱う可能性を検討することも、検証の目的にありました。

大島氏

「当社ではVMSCに常設
されていないSLESを
持ち込みました。」
東京日産コンピュータ
システム株式会社
大島 靖雄氏

吹き出しVMSCには主要仮想化ソフトウエアが常設されていますが、実際に比較・検証された製品をお教えください。

今回の検証では常設されている三製品に加え、SUSE Linux Enterprise Server(SLES) をプラスして検証を実施しました。 SLESに関しては、TCSはNovell社のパートナーでもあることから私たちが持ち込みました。

これら四つの仮想化製品の比較検証に加え、もう一つ行ったのは仮想化に不可欠となるP2V(※2)、V2V(※3)の移行ツールの検証です。こちらは基本的に各製品の標準ツールを使用し、P2Vの機能を持っていない製品については、サードパーティー製品で、こちらもNovell社のPlateSpin Migrateを持ち込み、検証させてもらいました。(選択理由としては通常のP2Vはもちろん、VMware、Hyper-V、Xen間のV2Vもサポートしており実績、信用も十分な製品だからです。)

(※2)P2V ・・・ Physical to Virtualの略。
物理環境から仮想化環境への移行を指すが、狭義には専用のツールを用いた移行を指す。
(※3)V2V ・・・ Virtual to Virtualの略。仮想化環境から別仮想化環境への移行を指す。


製品ごとに二台のサーバーを利用

吹き出しどのような構成で検証を行われたのですか。

ライブ・マイグレーション機能の比較を行うために、各製品で二台のサーバーと共有ストレージを用意しました。

そしてパフォーマンス面の比較も実施するため、管理ソフトウエアが稼働するサーバー以外はハードウエアスペックを同一としました。

構成図


漆原氏

「のべ40時間にわたる
検証を実施しました。」
東京日産コンピュータ
システム株式会社
漆原 豪氏

吹き出し検証を行われた手順をお教えください。

最初にP2V、V2Vという移行ツールを使って、移行の検証をしました。その後、P2V、V2Vで作成した仮想マシンを使ってパフォーマンスの相対比較、機能部分の検証、運用管理面での検証(アクセス権付与など)も行い、各仮想化ソフトウエアの機能比較を行いました。P2V、V2V機能がない製品については、 PlateSpin Migrateを使用しました。

吹き出し検証期間はどれくらいでしたか。

5日間、40時間程度で検証を実施しましたが、検証項目が多かったため、時間的にはギリギリでしたね。


ファースト・チョイスの数値的裏づけ

吹き出し具体的な検証項目についてお教えください。

検証項目としては、CPUおよびディスクI/Oのパフォーマンス、リソース割り当て、メモリーのオーバーコミットの実装、ライブ・マイグレーション、クラスタリング、サポートOS、P2V機能、V2V機能、日本語対応、バックアップ、リストア、環境管理についての比較を行いました。

長嶋氏

「今後、お客様からの
質問に的確に
答えられますね。」
東京日産コンピュータ
システム株式会社
長嶋 啓氏

吹き出し評価・分析の結果について、どのようにまとめられ、どのように生かされるのですか。

検証の結果については、社内用資料とお客様用資料の二つにまとめました。お客様用の資料を作成したのは、各仮想化ソフトウエアの比較についてお客様から聞かれる機会が多いためです。

結果は、製品の機能を五段階で評価し、パフォーマンスデータについては比較表を作成、客観的なデータとしてまとめました。またその結果をもとに各製品の総評を実施し、最後に今回検証中に発生した問題やその解決方法を参考情報として記載しました。

吹き出しどの製品の評価が高かったのでしょうか。

結果として私たちがファースト・チョイスとしてクライアントにお薦めしているVMwareが良いということになりましたが、数値の裏づけがとれたことは大きいですね。

今回の検証の結果からは、初期コストは高いが優れた機能を持つVMware、そして直感的なユーザーインタフェースとコストメリットが高いHyper-Vが、ほとんどのお客様のニーズを満たすのではないかと感じています。


移行ツール検証の重要性

吹き出し検証を行われた中で、プラスアルファの収穫はありましたか。

仮想化マルチベンダーソリューションセンター(VMSC)

NETFrontier Center内
仮想化マルチベンダー
ソリューションセンター
(VMSC)

現場で検証を進めて行く中で、P2Vがうまくできないケースが発生しました。その際、移行する先の組み合わせをいろいろと試し、これならできるということが分かってきましたので、検証中に試してみることを決めました。

吹き出し仮想化製品だけでなく、P2V、V2Vに関しての検証を行われたのはどういった理由からですか。

仮想マシンを導入する際に、仮想マシンを新規で構築する場合もありますが、既存で存在するサーバーをP2Vして仮想化マシンに載せるケースが多いですね。当社の場合、仮想化の環境だけを作って終わりということはほとんどなく、お客様から既存環境からの移行の要望を多くいただきます。実際に動いているマシンをP2Vし、仮想マシンの上でアプリケーションがきちんと動くことを確認して案件が終わりますので、P2Vは重要視しています。

また、これまでVMwareを使ってきたクライアントが、将来的に他の仮想化製品に載せ替える可能性もありますから、V2Vの移行ツールの検証は重要で必要なものでした。


四製品を同時に、同スペックで検証可能

吹き出し検証を行ってみて、VMSC側の準備やフォローについてはいかがですか。

事前にこういう検証を行いたいので、それが達成できる環境を準備しておいて欲しい、というリクエストを出させていただきました。その過程で目的の共有もできましたね。

検証の途中もストレージの部分や当社で扱ったことがない製品の検証については、常時、仮想化専任システムエンジニアの方にアドバイスやフォローをしていただきました。

吹き出しVMSCで検証を行った率直な感想をお教えください。

私たちだけで使用できる部屋を用意してもらい、検証に没頭できたことが一番です。会社以外の場所で行うことで、日常の業務から切り離されたことも良かったと思います。

VMSC内テストルーム

VMSC内テストルーム

今までも個別ではテストを行っていましたが、今回のように四製品同時に、それも同じスペックで、ディスクも同じアクセス速度で検証できたことは大変意義がありました。

また、普段社内にいても、なかなか一緒に検証はできないものですが、メンバーが、時間を共有しながら検証できたことも成果につながりました。

吹き出しVMSCを利用されて、行き届かない点はありませんでしたか。

検証項目には入っていなかったのですが、Hyper-Vを管理するための運用ツールを十分に検証できなかったことだけが残念でした。


情報共有、情報交換をさらに強化

吹き出し日商エレクトロニクス、そしてVMSCへの期待や要望があれば、お聞かせください。

サーバー仮想化製品の進化は早く、私たちが検証した製品の中にはすでに新バージョンが出ているものもありますから、その新バージョンの比較検証はぜひ行いたいですね。きちんと検証をしておかないと、お客様に正しい選択肢として伝えきれない部分も出てくるでしょうから。

また、今後企業によっては用途に合わせて異なる仮想化製品群を運用するケースも発生すると考えていますので、これら製品を一元的に管理できるツールの検証も実施したいです。

最後に、仮想化の新製品には最新のCPUの機能、最新のサーバーでないと使用できないものもあります。そういった環境を社内ですぐに用意することはなかなか難しいので、それはVMSCに期待したい部分ですね。

私たちはこれから積極的に仮想化に取り組んでいきます。今後もぜひVMSCを利用させていただき、日商エレクトロニクスと情報共有、情報交換を進めていければと考えています。

情報共有、情報交換をさらに強化

写真前列・左から
東京日産コンピュータシステム株式会社 ソリューションサービス IT推進 係長 大島 靖雄氏
日商エレクトロニクス株式会社 エンタープライズ事業本部 テクノロジーソリューション統括部
担当SE 関原 道子
同事業本部 マーケティング統括部 プロダクトマネージャー 藤井 香織
同事業本部 第三営業統括部 担当営業 鹿原 浩二
東京日産コンピュータシステム株式会社 ソリューションサービス IT推進 係長 漆原 豪氏

写真後列・左から
日商エレクトロニクス株式会社 エンタープライズ事業本部 マーケティング統括部
プロダクトマネージャー 真木 吉人
東京日産コンピュータシステム株式会社 サービス営業部
部長 天川 正次氏、課長 石井 一弘氏
ソリューションサービス ソリューション推進グループ
グループリーダー 竹下 勝氏、主任 長嶋 啓氏、主任 金谷 徳信氏


*取材日 2009年6月
*記載の担当部署は、取材時の組織名です。

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