日商エレクトロニクス

Innovation Leading Company

日本インターネットエクスチェンジ株式会社様

Infinera Cloud Xpress導入事例

企業名:日本インターネットエクスチェンジ株式会社様

日本インターネットエクスチェンジ株式会社(以下、JPIX)は、アジアで初めてデジタル・オプティカル・ネットワーク・システム「Infinera Cloud Xpress」(以下、Cloud Xpress)シリーズを採用し、伝送装置側のキャパシティー強化を実現することで、ネットワークトラフィックの指数関数的な急増に対応しました。また、日商エレクトロニクス(以下、日商エレ)の技術サポートセンターで実機検証することで、評価期間を劇的に短縮し、導入~運用開始までをスムーズに実施することができました。

ネットワークトラフィックが指数関数的に急増しP2P伝送装置の買い換えが頻繁に発生してコストを圧迫

吹き出しJPIXの企業概要についてご紹介ください。

当社は、インターネットサービスプロバイダー(ISP)同士が対等の立場で相互接続することで円滑なトラフィック交換の実現を目的に1997年7月に設立し、同年11月より東京・大手町にて商用では日本初のインターネット相互接続点となるインターネットエクスチェンジ(IX)サービスを開始しました。以後、国内外の多くのISPにトラフィック交換の場を中立的な立場で提供しています。

IXとはインターネットに関わる事業者が相互に接続する場であり、インターネットのトラフィックを円滑に交換する上で重要な役割を果たしています。また、IXはトラフィック交換の場を提供するだけではなく、相互接続しているISPやその関係企業によるコミュニティーを形成する重要な役割を担っており、そのためにもJPIXは関係会社の協力の下でコミュニティーへの貢献も続けてきました。

吹き出し40Gを収容できるWDM(波長分割多重)式の伝送装置を必要とした背景について教えてください。

メトロエリア向けのWDMは、2000年頃からダークファイバー(未利用の光ファイバー網)が安価に借用できるようになってから使い始めました。IX事業はトラフィックが集中する場所になるため、通常の帯域よりも拡張性があったり、大量の伝送ができたりする伝送装置が必要でしたが、キャリアなどのようにNMS(Network Management System:ネットワーク管理システム)などを使って複雑にネットワークを組むような運用するものではなかったため、ポイント・ツー・ポイント(P2P)の構築を充実させることが優先されていました。しかし、近年ネットワークトラフィックが指数関数的に急増したことで、P2PもCWDM(粗密度波長分割多重方式)からDWDM(高密度波長分割多重方式)に移行していき、伝送装置の買い換えが頻繁に必要になりコストを圧迫していたのです。

クライアントインターフェースが40Gというサイズは当社のネットワークでは頻繁に使わざるをえない部分なのですが、多くのWDMメーカーは40Gクラスをスキップした形で製品をラインナップしていたり、40Gに対応していてもSR(短距離・短波長)で無理やり拡張していたりと、海外に足を伸ばして情報を収集しても適した製品をなかなか見つけることができませんでした。

そんな中、2014年10月に日商エレによってCloud Xpressのローンチイベントが行われ、当社も参加したところ、「Infinera Cloud Xpress CX-40E」がモックアップではなくちゃんと動くマシンとして展示されているのを見て大変驚きました。CX-40Eが40GのLR4規格(シングルモードファイバーでの10km伝送)でインターフェースを多重化できるのは、当時では非常にめずらしい製品だったのです。

DCIで伝送装置の小型化や高可用性が求められる中Cloud Xpressは最適な製品として選定

吹き出しJPIXの企業概要についてご紹介ください。

「Cloud Xpressは設計がシンプルなのが特徴で、それが運用の容易性や信頼性の高さにつながっているのではないでしょうか」
日本インターネットエクスチェンジ株式会社
技術部 チーフエンジニア
髙林 武二郎 氏

選定の決め手は大きく3つありました。1つは、設計のシンプルさ。実際、伝送装置を運用するには配線の引き回しやアンプ・アッテネーターとの接続など専門的な技術が必要なのですが、Cloud Xpressはデザインがシンプルで前面の配線も分かりやすく整理されているほか、一般のL3ルーターやスイッチで慣れ親しんだCLI(コマンドラインインターフェース)ベースで設定作業を行うことができるため、保守・運用がシンプルで心理的にも業務負担を大きく軽減できます。

2つ目は、スモールスタートによる初期コストの削減。CX-40Eは最大500Gb/sのWDMが可能ですが、実際は300Gb程度の容量があれば十分でした。Cloud Xpressシリーズには「Infinera Instant Bandwidth」というライセンスプログラムが存在し、CX-40Eの場合はデフォルトで200Gから運用を開始して、必要に応じて100G単位で帯域を拡張するライセンスの追加が可能になっています。スモールスタートで初期投資を抑えながら最大500Gまで拡張可能になる柔軟性の高さも魅力的でした。

3つ目は、小型の筐体(きょうたい)。Cloud Xpressシリーズは2RUの筐体(きょうたい)に全ての機能が凝縮されており、ラックスペースを大幅に圧縮することができます。当時は2RUで500GbEが伝送できるのは非常に驚異的でした。それを実現しているのは、「PIC」(photonic integratedcircuits:光集積回路)という独自のチップを採用しているからですが、Infineraが長年培ってきた伝送技術がPICに集約されており、上位機種にも採用されている信頼性の高い部品であるため、小型でも安心して導入することができました。

データセンター間をレイヤー 2で相互に接続するDC(I データセンターインターコネクト:データセンター相互接続)が一般化する今、伝送装置は小型化や高可用性、シンプルな構造、コスト削減などが最も求められています。その点でもCloud Xpressは最適な製品だと確信しました。

技術サポートセンターの動作テストが導入~運用開始のスムーズな実施につながる

吹き出し導入ベンダーとして日商エレを選んだポイントはどこにありますか。

2015年1月に採用を決定しましたが、当時はすでに伝送装置の増強は待ったなしの状況でした。そこで、東京都江東区にある日商エレの技術サポートセンター「NETFrontier Center」を訪問し、POC(概念実証)ラボエリアに設置されている検証用機器で動作テストをしたことが、その後の導入~運用開始の流れをスムーズに実施できた要因になりました。CloudXpressのような伝送装置は壊れないことが前提で運用するため、あたかも光ファイバーのようにシンプルに伝送し続けることが求められます。Cloud Xpressにはどのような機能が備わっていて、効率的に活用する上でどのように運用すべきか、日商エレの技術者のアドバイスを受けながら、使い方を学べたことは非常に有効でした。

また、当社では対障害性の向上を目的としてマルチベンダー構成を取っており、今回もCloud Xpress導入と並行して冗長性を高めるために他社製品も採用しているのですが、導入時の負担が重くなっていました。そうした中でも、Infineraが日商エレと協力し、導入負担の少ないパッケージ化提案をしてくれたので非常に助かりました。

一般的な伝送装置の導入は1年ほどの時間がかかるものですが、約半年で運用開始できたことは両社のサポートのおかげだと思っています。

過去投資した40G インターフェース向けにCX-40E を使い今後の100G インターフェース向けにはCX-100E を活用

吹き出し現在のCloud Xpressの活用状況についてご説明ください。

2015年4月にCX-40E を2台導入しました。その後、2015年8月にも追加で4台を増設し、CX-40Eは合計6台体制となっています。また、2016年5月には100Gポートを5個と10Gポートを16個備えた「Infinera Cloud Xpress CX-100E」を新規に2台採用しています。トラフィックは100GbEを多重化した方が効率良く伝送ができますが、過去投資してきた40Gのインターフェースをいきなり100Gに変えるのも難しいため、40Gのインターフェース向けにはCX-40Eを使い、今後増える100Gインターフェース向けにはCX-100Eを活用するという使い分けをしています。

Cloud Xpressの導入によって伝送装置側のキャパシティー強化が実現し、トラフィックの急増にも迅速に対応できるようになりました。Instant Bandwidthプログラムにより導入費用を抑制しながら、トラフィックの増加に応じて100G単位でプラガブルに増速できるのも便利です。

運用面ではCLIコマンドが使えるのでシンプルで使いやすく、トラフィックを安定的に伝送できているため無事故でトラブルもなく運用できています。とかく小型の伝送装置は内部に熱がこもりやすいことが大きな懸念材料になっていますが、Cloud Xpressは2RUのサイズでも内部はかなり空間的に余裕のある設計になっているので、こういった問題も起こっていません。

Infinera のブランド力と日商エレのサポート力で評価期間を短縮し運用開始までスムーズに実施

吹き出し将来的な計画と日商エレクトロニクスに期待していることを教えてください。

「日商エレクトロニクスはInfineraベンダーとして技術力・サポート力ともに大きなアドバンテージを持っており、頼りがいのある会社だと思います」
日本インターネット
エクスチェンジ株式会社
技術部 部長
加藤 典彦 氏

IX事業者としては今後ますます100Gに対応していかなければならず、それに応じてInfineraもCloud Xpressのブラッシュアップを行っていただくことが当面の望みです。また、名古屋地区と大阪地区においても各メトロエリアのトラフィックが増えていくため、今後もスケール可能なCloud Xpressの活用を検討していきたいと考えています。

今回のプロジェクトを振り返ると、Tier 1(世界に10社ほどしかない主要相互接続ISPグループ)の世界で一貫して業界のリーダーを担ってきたInfineraのブランド力に加え、国内で製品提供する日商エレの技術力・サポート力のアドバンテージがあったからこそ、評価期間を劇的に短縮でき、導入から運用開始まで問題もなくスムーズに実施することができたと考えています。日商エレには今後もInfinera製品の安定供給と技術支援・サポートを行っていただけるよう強く期待しています。

*記載の担当部署は、2016年10月の組織名です。

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